お笑い芸人が選ぶプロ野球この試合! トータル藤田とインパルス堤下編
9月24日、ロッテ・細谷がプロ初のサヨナラ打。チームのCS出場を決める殊勲打となった 【写真は共同】
トータルテンボス藤田が選ぶベスト試合
9月24日の本拠地・QVCマリンフィールドでのオリックス戦。2点ビハインドの9回に、相手守護神・平野佳寿から中村奨吾の2ランで追いつき、最後は延長10回に細谷圭のプロ初となるサヨナラ打で2年連続クライマックスシリーズ(CS)進出を決めた試合です。
この試合、1対3で負けゲームでしたからね。初回に先制したのに逆転されて、最終回に平野が登板して、オリックスの完全に勝ちパターンですから。中村がレフトへパコーンとうまく腕をたたんでよくスタンドに入ったし、よく打ったなって。
僕、山田哲人(東京ヤクルト)とご飯食べに行ったことがあって聞いたんですけど、中村は同級生で、中学生のときにライバルチーム同士だったんですけど、哲人いわく何やっても勝てなかった、と。高校も「中村は天理高(奈良)でバリバリやってて、自分は履正社高(大阪)だったんですけどバリバリで行ったわけじゃなくて、あいつに1回も勝ったことがない。あいつはすごいうまいですよ。プロでもまだ入団して間もないので、ちょろっとしか活躍していないですけど、もっとやれる男ですから」って言ってました。
ポテンシャルはもっとあると思いますからね。中村はもっと活躍しなければいけない選手なんですよ。
CS出場はほぼ決まっていたとはいえ、9回、延長10回の集中打でよく勝てましたよ。シーズン前の下馬評もそんなに高くなくて数値的な戦力では弱いほうだったと思うんですけど、これが采配の妙というか、やりくり上手というか。ずぬけた戦力じゃないのに、Aクラスを維持した伊東勤監督はすごいと思いますよね。
この試合で初めてサヨナラ打を打った細谷が僕的にはことしのMVPです。序盤はチームを引っ張ってくれていたので。こういう苦労した選手はもっと活躍してほしいです。ちなみに彼は群馬出身(太田市商高)なんですけど、応援歌が同じ群馬出身のBOOWYの『Dreamin’』なんです。
ことしの春先、今江(敏晃/東北楽天)が抜けてサードがどうなんだっていうところで、細谷がバッと入ってくれて。今江に近い活躍で、これはだいぶでかかったですね。打撃が魅力です。体も大きいですし、もっと打てるとは思うんですけどね。デスパイネぐらい、打率2割8分で20本塁打は打てるとは思います。
いでよ、シーズン30HR級の和製大砲
【スポーツナビ】
2年連続Aクラス入りしていますけど、日本一は2010年以来ないんですよね。来年は後ろの投手はしっかりしているので、涌井(秀章)、石川(歩)に続いて、ドラフトで入団してくれた佐々木君(千隼/桜美林大)ががっちりやってくれたら、この3本柱は盤石だな、と思うんですよね。これに伸び悩んでいる唐川(侑己)とか、大嶺(祐太)が出てきてくれたら今以上の安定した戦いができるんじゃないでしょうか。
願わくは和製大砲が出てきてほしいですね。マリンガン打線みたいにつないで、つないでじゃなくて。ガーンと打てる選手がほしいですね。30本塁打ぐらい打ってくれる核となる選手がほしいです。