【全日本プロレス】復活GET WILDが全勝で最強タッグ優勝 大森が「片っ端から」ベルト総獲り宣言

高木裕美

4年ぶり2度目となる最強タッグ優勝を決めたGET WILD 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 全日本プロレス「2016世界最強タッグ決定リーグ戦」優勝決定戦が18日、東京・後楽園ホールで開催され、1244人を動員した。
 メインイベントの優勝決定戦では、Bブロック1位の大森隆男&征矢学組が、Aブロック1位の宮原健斗&ジェイク・リーを破り、4年ぶり2度目の優勝。89年の天龍源一郎&スタン・ハンセン組、05年のチーム3D(ババレイ&ディーボン)に続く、史上3組目の全勝優勝を成し遂げたGET WILDが、新春の聖地興行でゼウス&ボディガー組との世界タッグ王座戦が組まれることが決定的となった。

約3年8月ぶりに復活したGET WILD

約3年8月ぶりに復活した大森&征矢のGET WILD 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 GET WILDは12年末の最強タッグで初優勝。同年のプロレス大賞最優秀タッグ賞にも輝くが、征矢の負傷および退団によりタッグは自然消滅。だが、WRESTLE−1に移籍した征矢の強い要望により、大森との一騎打ちが実現したことをきっかけに、11.27両国国技館大会で、約3年8月ぶりに復活。黒星は喫したものの、最強タッグへのエントリーを決意した。

アックスボンバーで三冠王者・宮原を撃破

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 リーグ戦を全勝で乗り切ったGET WILDは、優勝決定戦でも抜群の連係を発揮。序盤にジェイクに対し、場外マット上への合体パイルドライバーを放つと、征矢のピンチの際には、大森が「ワイルド」コールをあおってエールを送る。

大森は三冠王者・宮原からピンフォール勝ち 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 今年は三冠ヘビー級王者として団体をけん引し、プロレス大賞殊勲賞を受賞した宮原は、大森に雪崩式ブレーンバスターを決めるが、大森も雪崩式バックドロップで反撃し、アックスギロチンドライバー。宮原はブラックアウト、ジャーマンスープレックスからついに必殺のシャットダウンスープレックスを狙おうとするも、そこに征矢が飛び込み、ワイルドボンバーでカット。窮地を救われた大森は、宮原に再度アックスギロチンドライバーを放つと、ブラックアウトをかわし、アックスボンバーで勝利した。

世界タッグ王者ゼウスが報復予告

大森は「獲れるベルトは片っ端からすべて狙っていく」とベルト総獲り宣言 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 試合後、征矢がマイクで大会を締めようとしたところ、ゼウスがマイクを強奪し、「この正月、ボコボコにしたる」と、一度は全日本を出て行った征矢に報復予告。これに対し、大森は「僕もタッグを組む時は、ハッキリ言って悩みました。でも、ここにトロフィーがある。これはこの決断が間違いじゃなかった証明。GET WILDがまだまだ突き進むぞ!」と、タッグ結成を決めた自身の判断が正しかったと主張した上で、世界タッグ、さらには三冠王座など、「獲れるベルトは片っ端からすべて狙っていく」と息巻いた。
 GET WILDはリーグ戦公式戦でもゼウス組から勝利しており、世界タッグ王座戦は新春1月2日もしくは3日の後楽園大会で組まれることがほぼ確実。さらに、大森が三冠王者・宮原からピンフォールを奪ったことで、新年からワイルド旋風が吹き荒れることになりそうだ。

リーグ戦で敗れている世界タッグ王者ゼウスはリベンジを予告 【写真:SHUHEI YOKOTA】

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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