【新日本】オカダ悪夢のクリスマス…オメガ凶行で担架搬送 エース復権へ 棚橋がテーマ曲&コスチュームに別れ

高木裕美

1.4最後の前哨戦はオメガがオカダを机上で粉砕KO。意識を失ったオカダは担架で搬送 【写真:前島康人】

 新日本プロレスの年内最終戦となる17日の「Road to TOKYO DOME」東京・後楽園ホール大会では、超満員札止めとなる1744人を動員。来年1.4東京ドーム大会に向け、最後の前哨戦が行われた。

 メインイベントでは、東京ドームでIWGPヘビー級王座を争う王者オカダ・カズチカと挑戦者のケニー・オメガがタッグで激突。至宝戴冠へ手段を選ばないオメガが、“禁じ手”でオカダを完全KO。バッドエンドで年内最終興行を締めくくり、リング上に金の雨ではなく、漆黒の雪を降らせた。

最後の前哨戦は片翼の天使で完勝

【写真:前島康人】

 オメガは12.10宮城大会の試合後、オカダとマネージャーの外道に片翼の天使を炸裂。ダウンした2人を踏みつけ、レインメーカーポーズで挑発した。前日の後楽園大会でも、ガウンを着たまま奇襲攻撃を仕掛けたオカダを返り討ち。「Tシャツを脱ぐまでもない」と奇襲を受けた格好のままファイトし、Vトリガーでオカダの首に大ダメージを負わせていた。

【写真:前島康人】

 オメガはこの日もTシャツを着たまま試合。オカダはパートナーのYOSHI−HASHIが攻め込まれる苦しい展開から、ようやくタッチを受けた10分過ぎ、オメガに串刺しエルボー、DDT、エルボースマッシュ、リバースネックブリーカー、ダイビングエルボードロップとたたみかけ、早くもレインメーカーポーズ。しかし、オメガもフランケンシュタイナー、KAMIKAZEからムーンサルトプレスで反撃。
さらにオメガは、7月の「G1クライマックス」公式戦でYOSHI−HASHIに屈辱の3カウントを献上した因縁の技・カルマを徹底的に阻止すると、YOSHI−HASHIに銃口を向け、Vトリガー、片翼の天使で完勝した。

オメガがオカダを机上で粉砕し完全KO

【写真:前島康人】

【写真:前島康人】

 年内最後の戦いを白星で飾れなかったオカダは、マイクを奪い取り、「オレとおまえじゃ背負ってるものが違う。1月4日、東京ドーム、必ずおまえを倒してやるから覚悟しとけ」と思いのたけを激白。これに対し、オメガは「クリスマスプレゼント、フォーユー」と呟くと、バッドラック・ファレが背後からオカダをエルボーで襲撃。
 グロッギー状態のオカダを担ぎ上げたオメガは、場外に設置されたテーブルめがけて片翼の天使を炸裂。あまりの衝撃にテーブルは粉々に砕け散り、オカダは倒れたままピクリとも動けず。
 信じられない光景に観客も息を飲む中、オメガはオカダ、外道を見下ろし、バレットクラブのメンバーと共に「メリークリスマス」とお祭りムード。リング上に舞い降りる雪の色とは対照的な暗黒のバッドエンドとなった。
 オメガたちの退場後、外道は意識を取り戻すも、オカダは目をつぶったまま反応なく、担架に乗せられて退場。ドーム決戦を目前に、大きな不安材料が生まれた。

【写真:前島康人】

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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