夢のGIへ4年目の22歳・城戸義政が挑む 初の大舞台「感謝しかありません」
4年目の城戸義政騎手がブラックオニキスとともに初のGIレースに挑む(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】
北海道で出会った根性娘
城戸義政騎手は調教師や厩務員が集まる京都競馬場の関係者スタンドにいた。
キタサンブラックとカレンミロティックが鼻面をピッタリ合わせてゴールを駆け抜けると、歓声とざわつきの中で目を輝かせながらこう言った。
「キタサンブラックが勝ったんちゃいますかね。すごいなぁ。強いなぁ」
7か月前はこうしてスタンドから眺めていたGIレースに、初めて騎乗できる日がやってきた。
城戸はブラックオニキスのデビュー以来全7戦で手綱を握っている(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】
デビュー4年目、栗東所属の彼がなぜ美浦の馬に乗るのだろうか。
「夏の北海道滞在でできた縁なんです。デビュー1年目の夏に当時所属していた藤岡健一先生からのアドバイスで北海道に行ったのですが、普段は交流のない関東の人たちに顔を覚えてもらえたり、調教に乗せていただきました。トップ騎手もたくさん来ているので、騎乗数を確保できるかなど厳しい面もありましたが、とてもいい経験ができました。それ以来、毎年北海道に行っています。(ブラックオニキスの)岡田牧雄オーナーとも加藤厩舎とも、ずっと北海道でお世話になっていたんです」
ブラックオニキスのオーナー、調教師との縁は夏の北海道滞在がきっかけだった(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】
410kg前後の牝馬ながら、大きな闘志が宿っているのだろうか。
「札幌2歳Sは根性だけでがんばってくれました。3コーナーでは結構一杯一杯だったのですが、いつも能力以上に走ってくれるんです」