羽生、NHK杯連覇でファイナル進出 久々の300点超えに「ホッとした」

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久々の300点超えでNHK杯連覇を達成した羽生結弦 【坂本清】

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦となるNHK杯が26日、北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナで開催され、男子シングルでは羽生結弦(ANA)が今季最高となる合計301.47点を記録し、大会連覇を達成した。

 羽生は前日のショートプログラム(SP)に続き、フリースケーティング(FS)でも冒頭に4回転ループを持ってくる構成。SPではややバランスを崩してしまったが、この日はしっかりと着氷に成功。その後に続く4回転サルコウも余裕を持って跳んでいく。後半はコンビネーションジャンプを並べるタフなプログラムとなり、1度の転倒はあったものの、最後まで躍動感あふれる力強い滑りを見せ、FSは197.58点を記録。他を寄せ付けない強さを見せた。この結果、12月にフランス・マルセイユで行われるGPファイナル進出を決め、同大会4連覇を懸けた戦いに挑む。

 以下、演技後の羽生結弦コメント。

ループ1本で崩れてしまう可能性もあった

冒頭の4回転ループを成功させ、「正直ホッとした」と話した羽生 【坂本清】

 正直ホッとしました。もちろん点数も久方ぶりに300点を超えました。今回ミスがあったなかで300点を超えたのはスケートをやっていて楽しかったです。ループ自体も耐えて降りたなと。4回転サルコウにしても4回転トウループにしても、(3回転)アクセルにしてもまだまだ伸びしろがあると思うので、ここからまた練習していきたいと思います。(4回転ループは)公式練習でもしっかり決まっていますし、サルコウも確率が上がっている。自信をもってファイナルに臨みたいなと思います。

――去年の300点超えと今回の300点超えは何が違うのか?

 去年はただ単純にうれしかったんですけど、今回はホッとしたのが強いです。自分の中で完璧にやらなければいけないとかいろいろな思いがあったんだと思います。だからこそホッとしたのかなと。今シーズン、2つのプログラムで300点を超えた。というよりもプログラム自体を楽しめる余裕が出てきて、お客さんともコネクトできるようになってきたシーズンだと思うので、これからさらに技術面と演技面を磨いていきたいと思います。

――ここからが本当の勝負だと思う?

 もちろんそうだと思います。でもベースはできてきたかなと。スケートカナダのときはベースも何もなく、ガタガタと崩れ落ちた感じが自分の中にもあったんですけど、今回はまったく違う感覚で滑ることができましたし、日本だったからこそかもしれないですけど、お客さんのほうを向いてアピールすることができたし、コネクトできたと思っているので、今までのスケート人生の中で少し成長できたかなと思います。

――ファイナル進出が決まったが?

 よかったです。少し不安はあったんです。ループを入れているので、そのループ1本で崩れてしまう可能性もなきにしもあらずでした。しっかり練習してきたことが出せてよかったと思います。

――今の段階で自身の伸びしろはどこに感じている?

 表現面もまだまだ足りないし、スケーティングもまだまだ足りない。ステップもスピンもジャンプも足りないと思っています。このプログラムを作っていただいて、構成も考えた中で非常にトータルでプログラムになっていると思うので、もっと演技をしていきたいと思うし、呼吸とかも感じられるスケートになっていけばいいなと思います。

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