マリア・ミッキー不安ありで記者の◎は…オンナの戦い!エリザベス女王杯座談会

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」トラックマン座談会

 今週から暮れの有馬記念まではGIレースが7連戦となるが、その先陣を切るのは、牝馬の頂上決戦、エリザベス女王杯だ。連覇を狙うマリアライトに、昨年は涙をのんだ4歳勢が再チャレンジとなるばかりか、二冠牝馬ミッキークイーンも間に合った。そして少数精鋭の3歳勢も。優馬TM(トラックマン)陣は、いったいどの馬に狙いを定めるのか。

今年は追われる立場のマリアライト 連覇へ向けての視界は?

6月の宝塚記念ではオトコ馬をねじ伏せたマリアライト(桃帽) 【撮影:日刊ゲンダイ】

デスク「昨年は重賞未勝利の身だったマリアライトがアッと驚かせる勝利を飾ったが、それがフロックではなかったことは、この1年の走りで証明しているし、連覇の確率も高いと見ていいんだろうか」

大江原「あれだけの好メンバーがそろっていた宝塚記念で、牡馬を力でねじ伏せたんだから、昨年以上にパワーアップした姿を見せ付けてくれるんじゃないか」

「この距離での2勝が、ともにGIという馬ですし、昨年同様のステップを踏んで本番を迎えるという点でも、牝馬同士の戦いなら星は落とせませんよね」

田崎「例年であれば、勢いがあって斤量的にも有利な3歳勢を中心に考えたいレースなんですが、今年は3冠レースを制した3頭の女王が揃って不在ですからね。ならば、古馬勢で最右翼の存在であるマリアライトが不動の軸と見ていいでしょう」

デスク「ただ、前走のオールカマーが叩き台だったとしても、もう少し格好を付けてくれると思ったんだが…」

坂倉「前走に関しては、年齢的なものか気持ちの問題なのかはわかりませんが、ハミを取って行かなかったようなんです。この中間は、陣営もそのあたりを是正すべく調教を工夫していますが、状態自体は確実にいい方向へ向かっていますし、走りのバランスなども最高のデキだった宝塚記念の時に近づいていますね。“昨年とは違って今年はマークされる立場。楽なレースはさせてもらえないだろうが、普通に走ってくれば結果は付いてくる”という陣営から強い意気込みも伝わってきますし、多少の不安材料があったとしても、牝馬同士なら馬券圏内から外れることは考えにくいと思いますよ」

デスク「ただ、マリアライトとは勝負付けの済んでいない馬もいるわけで、昨年、秋華賞からジャパンCを使った二冠馬ミッキークイーンは、対決自体が初めてなんだよな」

須藤「その昨年のジャパンCは8着に終わったとはいえ、わずかコンマ3秒差でしたし、このレースに回っていれば間違いなく勝ち負けになっていたのではないでしょうかね。前哨戦を使えずにぶっつけ本番となる今回、不安説も流れたりしていますけど、最終追いでの快走を見る限り、力を出せるデキにあると思いますし、人気の一角となる以上、そもそもダメなら陣営も使ってこないはずです」

那谷ミッキークイーンは、前走後に捻挫を発症して宝塚を回避し、それが長引いて秋の復帰戦にも間に合わなかったわけだけど、その予定していた京都大賞典については“使おうと思えば使えないこともなかった”と、担当の斉藤助手も言ってたし、そこまで大きな割引材料とはならないと思うぞ。浜中騎手も“一番いい時には及ばなくても、いつもの休み明けと同じくらいに仕上ってます”と言ってたが、その休み明けはデビュー戦も含めて全て2着の馬なんだからな。ゲートや勝負どころの反応などから、典型的なたたき良化型であることは確かなんだけど、距離や高速馬場への適性の高さを考えても、マリアライトよりは上位に取りたいな」

久光「ただ、これまでのミッキークイーンは、常にコース追いも交えていたのに、今回は坂路のみの調整というのが気掛かりですし、マリアライトにしても、長目から攻めていた昨年の調整と比べると、一息の感が否めないんですよね」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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