侍ジャパンのベスト打順を探る 山田はサード? 大谷の起用法は?
野手の適性を見極める4試合
セカンドに状態の良い菊池(写真)が入り、山田をサードで起用する場面も見られそうだ 【写真は共同】
そんななか、これから決定されるのが打順だ。
「パターンは頭にありますけど、どうしようかなというところで、まだ決めていません」
小久保裕紀監督は練習初日の6日、今回の強化試合4戦でいろいろ試していくと話した。4番は中田翔(北海道日本ハム)か筒香嘉智(横浜DeNA)に決まっている一方、カギを握る打順についてはこう明かす。
「ポイントは1番ですね。あとは筒香の後。本番を見据えて、左が絡むところで非常にキーになるのかなと。誰が適任かを何とか見極めたいと思います。彼ら(中田、筒香)の後ろを打つのがしっかり(走者を)かえせる選手でないと、(中田、筒香が)勝負を避けられることがあるので。(昨年11月の)プレミア12では筒香の後に中田がいたので、そこで得点できました。そういう点で、誰にしようかなと思っています」
1番打者の候補は秋山翔吾(埼玉西武)、坂本勇人(巨人)、山田哲人(東京ヤクルト)だろう。リードオフマンを任された場合の役割について、秋山はこう話した。
「重視するのは出塁ですね。これだけのメンバーなので、どこからでも点を取れると思います。その中で1番は打席が一番多く回ってくるので、出塁して塁にいることがすごく大事だと思います」
菊池がショートに入る想定も
前者について、仁志敏久内野守備走塁コーチはこう説明する。
「基本的に打順の収まりによってポジションを変えなきゃいけない、という判断です」
6日からの練習では、山田がサード、菊池涼介(広島)がショートに入る場面も見られた。ともにセカンドが本職のふたりを同時に起用する場合、守備力に優れる菊池にセカンドを任せ、山田をサードに持っていくことになるだろう。小久保監督は「4試合の間にサードで山田を使ってみようという考えはあります」と話している。
一方、本番のWBCに向けて大谷は5番・指名打者の候補としたうえで、今回の起用法についてこう語った。
「この強化試合はWBCにつなげるための試合です。本番ではピッチャーをメインに使うので、今回、彼をスターティングラインアップの最初から考えるメンバーで行くと、来年につながらない。そこは少し臨機応変に考えてやりたいと思います」
大谷の打力については「(初日の練習で)日本代表チームの主砲と並んでも遜色ない打球を飛ばしていました。打撃でもクリーンアップの候補に入ってくる」と話しているように、改めて適性を見る必要はない。むしろ大谷が起用できない状況で、どういう打線の並びがいいかを見極めたいところだ。