ハリル「井手口はどんどん伸びている」 オマーン戦、サウジ戦メンバー発表会見

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オマーン戦、サウジアラビア戦に臨む日本代表のメンバー発表会見が行われた 【スポーツナビ】

 日本サッカー協会は4日、都内で会見を開き、11日に行われるキリンチャレンジカップのオマーン戦と15日のワールドカップ(W杯)アジア最終予選・サウジアラビア戦に臨む日本代表のメンバー25名を発表した。

 リオデジャネイロ五輪に出場したガンバ大阪の井手口陽介がA代表初選出となったほか、ヤングボーイズに所属する久保裕也が12年以来、4年ぶりの代表復帰を果たした。また、ケルンの大迫勇也も昨年以来、約1年半ぶりに代表へ復帰している。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、大迫について「アドバンテージは他の選手よりも力が強いこと。オフェンスで今までと異なるタイプのプレーが望めると思っている」と期待を口にした。また、井手口についても「毎試合どんどん伸びている。ボールを奪ってからつなぐパスも、背後へのパスも良い」と最近の充実ぶりを賞賛した。

 サウジアラビア戦に向けては、「彼らの得点のうち、50パーセントはPKかFKから。それに関しては注意して罠にかからないようにしなければいけない」とグループBで首位を走る相手との直接対決に向け、気を引き締めた。

サウジ戦の準備のため、FWは7人呼んでいる

FWを7人選出。ハリルホジッチ監督は「少し様子を見るため、そしてサウジアラビア戦の準備のため」と説明 【スポーツナビ】

登壇者:
ヴァイッド・ハリルホジッチ(サッカー日本代表 監督)

ハリルホジッチ コンニチハ。11月に今年最後の2試合がある。ひとつはフレンドリーマッチ、もうひとつは最終予選、W杯に行くための重要な試合だ。オマーンはサウジアラビアに少し似ているから(フレンドリーマッチの相手に)選んだ。アラブ系のフットボールをするイメージだ。あまり(代表で)プレー機会のない選手にもチャンスを与えようと思っている。もしくは海外で試合に出ることができていない選手がどのような状態なのかも見ておきたい。(W杯予選で)現在首位にいるサウジアラビア戦の準備のために、このような機会を設けた。

 11月の合宿には22人のフィールドプレーヤーと3人のGKを呼ぶ。中盤とFWをひとりずつ多めに招集する。前回の合宿もそうだったが、少しけがもあった。グループを少しラージにしておいて、リスクを避けることが大事だと思う。そのために、今回は少し新しい選手も呼んでいる。

 まずはGKから。前回と同じ、いつもの3人だ。(川島)永嗣もいる。(川島は)前回の合宿でたくさんのことを見せてくれた。フィジカル状態も前回より良いはずだ。ただ、まだチームで先発を勝ち取れていない。GKコーチも彼のパフォーマンスに満足している。

 DF。(酒井)宏樹を呼んでいる。長友(佑都)も少しけがをしたが戻ってきた。宏樹は今週、少し状態がよくなかったのだが、この合宿には良い状態で呼ぶことができる。真ん中(センターバック)には今回、植田(直通)も呼んでいる。植田と昌子(源)の競争だった。昌子はプレーしているが、まだ100パーセントのトレーニングができていないということだったので、今回は植田を呼んだ。植田もプレー機会は少ないのだが、若くてクオリティーがかなりある。彼とも少し話をして、もっともっとトレーニングをしなければならないと(伝えたい)。若くてこれほどフィジカルとテクニックがあるのはまれなので、これからも伸びるはずだし、将来のA代表にとって大事なプレーヤーになるはずだ。そして吉田(麻也)や森重(真人)はすでに(最終予選で)イエローカードをもらっているので、もし累積警告などで問題が起きたときには、彼が代わりになるのかなと思っている。

 次は中盤のディフェンシブなメンバーだ。長谷部(誠)と山口(蛍)が常にいる。ここ2カ月で、永木(亮太)も良いパフォーマンスを見せている。ボールを奪うところ、そして存在感の部分でも十分に満足している。そして新しい選手が井手口だ。彼もずっと追跡しているし、本当に能力がある。直近でもかなり追跡していたが、得点も取る。左でも右でも良いクオリティーがある非常に面白い選手だと思う。ボールを奪うところもフィジカルも伸びているし、若い選手を呼んでわれわれのグループをフレッシュにしたいという思いだ。

 オフェンシブな中盤。香川(真司)も(所属クラブで)だんだんとプレーできるようになってきた。少し打撲して前回の試合には出ていないが。それから清武(弘嗣)とはかなりのディスカッションをした。彼の所属クラブでどんな競争があるのかについてだ。ただ、彼もクラブでかなりの補足トレーニングをしてくれて、この間の試合でも少しプレーした。けがをした(サミル・)ナスリとも競争をしなければいけないが、しっかりと先発を取ってほしい。小林(祐希)は常に先発で出ている。少し低い位置でプレーしているが、われわれのコーチが現地(オランダ)に行って話をしてきた。オランダのリーグで、かなりレベルの高いプレーをしている。そして運動量、ディシプリン(規律)の面で向上しているという報告だった。オフェンシブなポジションでもプレーできるし、そこも向上している点だ。左足からのパスのクオリティーも高い。呼んでしっかりと励まして、より向上するよう努めていきたい。

 FW陣。本田(圭佑)は常にいる。浅野(拓磨)は前回(所属クラブで)得点を取った。原口も常に先発している。少し疲労が溜まっている気がする。ここ最近でかなり活躍しているのが齋藤(学)だ。最後の突破やリズムの変化がかなり面白い。フレンドリーマッチで、もしかしたら(出場の)チャンスがあるかもしれない。1対1で突破できるまれな選手だと思う。昨日(J1最終節)も見たが、しっかりとプレーを継続していくこと、90分間常に良いプレーをしていくことが大事だ。彼ともしっかりと話をしたいと思っている。

 続いて前線の真ん中。久保もようやく先発を取った段階だ。背後にもいけて、スピードのある面白い選手だと思う。ただ、2トップにして真ん中でプレーするようなオーガナイズがいいと思う。それ以外は少し難しいのではないか。ただ、スピードで背後にいける選手だと思う。大迫もここ数カ月は選んでいなかったけれど、また所属クラブで先発を取っている。よりゴールに近づけるようになったと思うし、たくさんではないが点を取れるようになったのが良いことだ。より得点率を上げてほしいと思うが、フィジカル的なクオリティーがあり、ヘディングも強いのでより、(ゴールまで)16メートルのエリアの中に入っていってほしい。このような真ん中のFWがわれわれには少ないので重要だ。FWは7人呼んでいる。少し様子を見るため、そしてサウジアラビア戦の準備のためだ。より良い選手が試合に出るだろう。

<メンバー25名>

GK:
西川周作(浦和レッズ)
川島永嗣(メス/フランス)
東口順昭(ガンバ大阪)

DF:
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)
酒井高徳(ハンブルガーSV/オランダ)
長友佑都(インテル/イタリア)
槙野智章(浦和レッズ)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
森重真人(FC東京)
丸山祐市(FC東京)
植田直通(鹿島アントラーズ)

MF:
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
山口蛍(セレッソ大阪)
井手口陽介(ガンバ大阪)
永木亮太(鹿島アントラーズ)
香川真司(ドルトムント/ドイツ)
清武弘嗣(セビージャ/スペイン)
小林祐希(ヘーレンフェーン/オランダ)

FW:
本田圭佑(ミラン/イタリア)
浅野拓磨(シュツットガルト/ドイツ)
原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
齋藤学(横浜F・マリノス)
大迫勇也(ケルン/ドイツ)
岡崎慎司(レスター/イングランド)
久保裕也(ヤングボーイズ/スイス)

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