【WRESTLE-1】新王者・河野にイケメンが挑戦表明 武藤がノア内田新会長にライバル宣言

高木裕美

稲葉に勝利し王座に返り咲いた河野に対し、イケメンが挑戦を表明 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 2日のWRESTLE-1「WRESTLE-1 TOUR 2016 AUTUMN BOUT」東京・後楽園ホール大会では、2大タイトルマッチなどが開催され、859人を動員した。

 メインイベントのWRESTLE-1チャンピオンシップ選手権試合では、初代王者である河野真幸が、第9代王者・稲葉大樹を破り王座返り咲き。次期挑戦者には黒潮“イケメン”二郎が名乗りを上げた。

河野が稲葉を粉砕 イケメンは「オレしかいないでしょ!」

ベテランの意地を見せた河野は、ジャイアントニードロップでし止めた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 ベテラン代表として新世代王者の前に立ちはだかった河野は、開始早々、何十発にも及ぶエルボー合戦で稲葉をひざまづかせると、さらに強烈なヒザ蹴りを連発。稲葉も雪崩式フィッシャーマンズバスター、バックドロップ、ジャーマンスープレックス、さらには卍固めも繰り出すが、河野は長身を生かして振り切ると、なおも粘る稲葉を強烈なヒザ蹴りからのジャイアントニードロップで粉砕した。

 試合後、黒潮がリングに上がり、「オレしかいないでしょ!」と挑戦表明。「W−1に客を呼ぶため、オレの方が絶対頑張っている」と訴える黒潮に、河野は「トランキーロ。あっせんなよ」と、どこかで聞いたようなセリフでけん制しつつも、次回12.9後楽園でタイトルマッチを行うことを受諾した。

 団体再生のため、改めてベルト封印への思いを口にした河野に対し、黒潮も「W−1を変えるため、新しい風を吹かせたい。そのためには、この腰にベルトが欲しい」と、イケメンパワーで団体に活力を与えると宣言した。

児玉がV3 次期挑戦者にMAZADAが名乗り

カズ・ハヤシを退けV3を達成した児玉に、MAZADAが挑戦表明 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルのWRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップでは、児玉裕輔がベテランのカズ・ハヤシを退け3度目の防衛に成功。次なるベテラン軍からの刺客には、MAZADAが乗り出した。

 児玉は、カズのテクニックに苦戦しながらも、鉄柱からのトペコンヒーロなど思い切りの良いファイトを見せると、カズのファイナルカット、ハンドスプリングキックなどをしのぎ、サーヴィカルブレイクでフィニッシュを決めた。

「もう誰にも負ける気がしない」と主張する児玉に対し、リングに上がったMAZADAは「ベテランとして、次、挑戦させてもらっていいですかね」と下手に出て挑戦表明。だが、児玉から「MAZADAも本名カズちゃんですね。2回連続カズちゃんだ」とコケにされたことで、「ああいう行儀悪いヤツは嫌い。ぶっ潰すんで」と噛み付かれた。

DDT竹下は武藤との初遭遇に夢心地

横浜文体以来のリングに立った武藤は、DDTの竹下と本多と激突した 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 武藤敬司が、IT企業エストビー社に事業譲渡されたプロレスリング・ノアの“身売り”騒動について言及した。

 武藤はこの日、スペシャルタッグマッチとして、黒潮“イケメン”二郎と組み、竹下幸之介組&アントーニオ本多組(DDTプロレスリング)と対戦。8.11横浜文化体育館大会以来の試合となる武藤は、先発で出ると、わずか21歳でDDTのKO−D無差別級王座に輝いた未来のエース・竹下をグラウンドでコントロール。中盤戦では竹下に低空ドロップキック2連発からドラゴンスクリュー、足4の字固め。最後は本多をシャイニングウィザードで仕留め、勝ち名乗りを上げた。

 試合後、竹下のイキの良さを認めた武藤だが、「DDTの2人というより、今は自分自身との戦い。横浜以来試合してなかったし、元・天才でもリングで動いてないとキツイね」と、約3カ月ぶりのリングに息を切らせつつ、「元同僚の内田さんがノアの会長になって、よく老け込まないでやってるな、と、闘争心に火が点いた。自分もプロレス道をまい進します」と、ノアの新会長となった元全日本プロレス社長・内田雅之氏へライバル心を燃やした。

 一方、3歳の時に、武藤の悪の化身グレート・ムタを初めて見てプロレスを好きになったという竹下は、プロレス界のスーパーレジェンドとの初遭遇に「実感が湧かない」と、夢心地。武藤に対し、自身の代名詞ともいえるバイオニックエルボー発射を試みた本多は、「武藤さんの頭部がスムーズすぎて、ブラックホールのような強大な力、武藤さんの大きさを感じた」と、舌を巻いた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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