【ノア】中嶋が杉浦を破り悲願のGHCヘビー初戴冠 ヤノマルフジがV6 柴田が潮崎に劇勝

高木裕美

真壁&本間組を退けヤノマルフジがV6

難敵・真壁&本間組を退けGHCタッグV6を達成したヤノマルフジ 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 GHCタッグ王者組の“ヤノマルフジ”こと丸藤正道&矢野通組は、新日本の真壁刀義&本間朋晃組を退け、6度目の防衛に成功した。
 唯一のノア所属選手である丸藤だが、本間のヌルヌル&こけし殺法に大苦戦。さらに、真壁も得意のパワー殺法でダブルのラリアットを繰り出すなど、キングコングさながらに大暴れ。

本間のヌルヌル&こけし殺法に大苦戦

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 15分過ぎには、本間のダブルインパクト式のこけしロケットに丸藤が脳天からマットに墜落するも、コーナーからの大こけしは寸前でかわし、起死回生の虎王をクリーンヒット。さらに、矢野を踏み台にしたキックで本間を場外へ蹴り落とすと、矢野も真壁に急所蹴り。孤立した本間を丸藤が不知火で仕留めた。

「必要以上に強くてヌルヌルしてて、たまらなかった」と難敵を倒した丸藤に、矢野も「ヌルヌルこけし退治、ありがとう」と笑顔。なんだかんだで防衛記録も6まで伸ばし、ますます絶好調ぶりに磨きをかけた。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

潮崎vs.柴田による注目の一騎打ちが実現

潮崎vs.柴田の注目一騎打ちは柴田が劇勝 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 潮崎豪vs.柴田勝頼による注目の一騎打ちは、現NEVER無差別級王者である柴田に軍配が上がった。
 11.5新日本・大阪大会ではEVILとのタイトルマッチを控える柴田は、今回はノンタイトル戦ながら、殺気みなぎる表情でリングインし、至近距離でにらみ合う。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 柴田が先にキックを仕掛けると、潮崎も逆水平チョップで応戦。なおも柴田は、足4の字固め、コブラツイスト、卍固めなど、ストロングスタイルの真髄をノアのリングで体現しようとする。

スリーパーからのPKで劇勝

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 バックドロップの打ち合いから、潮崎が滞空時間の長いゴーフラッシャーを繰り出すも、カウント2。エルボー合戦から潮崎がローリング袈裟斬りチョップを繰り出すと、柴田も即座に袈裟斬りチョップで対抗し、ハーフネルソンスープレックス、スリーパーからのPKで劇勝した。

勝った柴田はコーナーで仁王立ち

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 試合後、柴田がコーナーに座り込んで見下ろすと、潮崎も朦朧(もうろう)としながら、必死につかみかかろうとするが、セコンドたちが制止。柴田は「今日、新日本の試合を休んでまで、ノアに出たのは、相手が潮崎だから」と、この試合の意味の重大さを強く訴えた。

V1小峠にパートナー原田が挑戦状

GHCジュニア初V小峠の挑戦者にパートナーの原田が名乗り 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 GHCジュニア・ヘビー級王者の小峠篤司は、前王者の金丸義信を返り討ちにし初防衛に成功。次期挑戦者にはパートナーの原田大輔が名乗りを上げた。
 9.23後楽園のリターンマッチとなるこの一戦。先に仕掛けたのは小峠。場外での鉄柵攻撃などのラフファイトをあえて繰り出すと、金丸もエプロンでのDDT、ディープインパクト。レフェリーへの誤爆を誘って急所蹴り、ブレーンバスター。さらにセコンドのタイチが介入するが、セコンドの原田がニーアッパーで撃退。これで流れを引き寄せた小峠がキルスイッチで勝負を決めた。
 試合後、原田が小峠に握手を求め、その場で王座挑戦をアピール。小峠もベルトを掲げて応えると、「原田は戦闘能力が高いけど、シングル王者はこのオレ。必ず結果を残す」と、V2への自信をみなぎらせた。

邪道&外道組がジュニアタッグ初防衛

老獪なファイトでGHCジュニアタッグ王座初防衛に成功した邪道&外道組 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 GHCジュニア・ヘビー級選手権試合では、新王者となった新日本の邪道&外道組が、拳王&大原はじめのケンオーハラを下し初防衛に成功した。
 20年を越える絆で結ばれたレジェンドチームは、奇襲攻撃で先手を取ると、その後もまったくペースを握らせず。大原のムイビエンで外道がタップをする場面はあったものの、試合権利を持っていたのは邪道と拳王の2人。邪道は拳王のアンクルホールドを耐えしのぐと、クロスフェースオブJADOでギブアップ勝ち。「エニタイム、エニウェア、誰でも邪道・外道にかかって来い!」と勝ち誇った。

みのるは新星・清宮に厳しい洗礼

みのるは新星・清宮に厳しい洗礼 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 ノア期待の新星・清宮海斗は鈴木みのるとの一騎打ちに臨むも完敗した。清宮は9.23後楽園でのイリミネーションマッチで、みのるを道連れにして同体で失格に追い込むなど大奮闘。
 この日も持ち前のガッツでエルボー、ドロップキックを打ち込むと、逆エビ固めでリング中央に引き戻し、みのるを苦しめるが、みのるはすべてを粉砕するかのような強烈な張り手連打からのゴッチ式パイルドライバーでフィニッシュ。敗れた清宮は動くこともできず、担架で医務室に運ばれていった。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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