メルセデスの栄光とマクラーレンの無念
今宮純の日本GPインプレッション
鈴鹿でコンストラクターズチャンピオンを決めたメルセデス
鈴鹿でコンストラクターズチャンピオンを決めたメルセデス【XPB Images】

 なによりも鈴鹿で決めたコンストラクターズチャンピオンを称えよう。先週マレーシアGPで敗れたメルセデスは、決めるべくして日本GPで3年連続タイトルを制覇。残り4レースでの戴冠は昨年とまったく同じペースだ。14年19戦16勝、15年19戦16勝、今年17戦終了時点で15勝。新パワーユニット時代に移行してから「55戦47勝」、モータースポーツ界の永久不滅記録としてさらに更新されることだろう。


 初めて鈴鹿を勝ったニコ・ロズベルグ。未勝利GPがベルギー、イタリア、シンガポール、マレーシア、日本と続いたが、先週マレーシアの3位以外すべて勝ち取り今季9勝目。これはとても大きい。


 やる気、負けん気、強気が感じられる。金曜のテレビ中継で津川哲夫さんと「なんだか父親のケケさんみたい……」と話しあうほど、ニコは変わった。

ハミルトンは心がホイールスピン

 メンタルが強くなっただけではない。ベルギーGP移行はシンガポールを除いて、フリー走行1回目でトップ発進。これは彼のイニシャルセッティングが的確で、事前準備をうまく整えてきているからだ。そこから各セッションを進め、ポールポジション争いでルイス・ハミルトンに劣っても、いままでのように“暗い表情”をほとんど見せない。PPを取るとニコニコ、外すとガックリ、それでは勝負師と言えない。


 セットアップを早いうちにまとめれば、ピークを保っていける。それはスタートダッシュにもつながる。心理状態が影響するのがこのスタートで、ロズベルグの心はしっかりグリップし、鈴鹿でも決めた。


 一方、ハミルトンは心がホイールスピン。完全にグリッド上で空回りだ。偶数列側にやや残る濡れた路面のせいとは言い切れない。木曜のFIA会見での態度を批判されると、それを土曜のチーム会見で自ら“逆批判”、インタビューを拒む騒ぎに発展。追う立場になった今、集中すべき時なのにかえって雑音をあおるような行動は自分をおとしめる。こうした行動に防衛王者の焦りというか苛立ちを感じる。もう2カ月半も勝っていない。そのストレスが強まり、0.013秒差のフロントローにつけながらホイールスピンで8番手にダウン(最終順位は3位)。ロズベルグに負けたというよりも自分に負けた……。

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