勝つことで自信を膨らませたキリオス
21歳新鋭がATP500初タイトル
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21歳の新鋭・キリオスが今季ツアー3勝目、またATP500のカテゴリーでは初優勝となった
21歳の新鋭・キリオスが今季ツアー3勝目、またATP500のカテゴリーでは初優勝となった【赤坂直人/スポーツナビ】

 楽天ジャパンオープン最終日、第6シードのニック・キリオス(オーストラリア)が、第5シードのダビド・ゴフィン(ベルギー)を4−6、6−3、7−5とフルセットの末に下し、今季ツアー3勝目。「ATP500」のカテゴリーでは初めてのタイトルを獲得した。優勝賞金は31万330ドル(約3200万円)。ダブルスはマルセル・グラノリェルス(スペイン)、マルチン・マトコフスキ(ポーランド)組が優勝した。

サービスで流れを呼び込んだキリオス

序盤は準決勝の疲れからかゴフィンに主導権を握られたが、セカンドセット以降、自分の戦いに持ち込んだ
序盤は準決勝の疲れからかゴフィンに主導権を握られたが、セカンドセット以降、自分の戦いに持ち込んだ【赤坂直人/スポーツナビ】

 迫力のビッグサーブでスピーディーに攻めたいキリオスに対し、安定したショットコントロールで力をかわしながら反撃するゴフィン――ATP500の決勝戦に相応しい、めまぐるしい攻防に満場(1万1713人)のスタンドは息をのみっぱなしだった。


 立ち上がりのキリオスには、前日のガエル・モンフィス(フランス)との準決勝の疲れが少し残っていたという。サーブの威力に波があるところをゴフィンがラリー戦に持ち込んで主導権を奪った。キリオスが第4ゲーム、第8ゲームに15−40のブレークポイントを握っても、ゴフィンは安定したストロークでしっかり危機管理、逆に第7ゲームのブレークチャンスを生かしてこのセットを奪った。


 だが、キリオスはジレ・ミュラー(ルクセンブルク)との準々決勝で18本のサービスエースを決め、準決勝ではモンフィスとのレベルの高いやり取りを制し、大会を勝ち進みながら自信を膨らませてきた。第2セットからは、ラリー戦を回避すべく、サービスゲームに集中。このセットだけで11本のエースを放っただけでなく、セカンドサーブでも時速200キロ台を叩きこみながら73%という高いポイント獲得率で流れを引き寄せた。第4ゲームをブレイクし、圧巻は第7ゲーム。時速219キロ、218キロ、197キロのエース3連発と、力でセットタイに持ち込んだ。

「日本はとてもゲンがいい」

ともにATP500での初優勝がかかっていたが、最後はキリオスが競り勝った
ともにATP500での初優勝がかかっていたが、最後はキリオスが競り勝った【赤坂直人/スポーツナビ】

 どちらにとっても、初のATP500タイトルがかかった大事な一番。キリオスは大の日本びいきで、ゴフィンは初来日で思わぬ女性ファンの歓迎にあうなど、ともに気分よく1週間を過ごし、勝ちたい気持ちでは互角だ。攻め込みながらかわされるキリオスの気持ちがどこまで続くかがカギと思われたが冷静さを保ち、ファイナルセットになって体力の差が出たようだ。


 このセット、ともにダブルフォルトが多かったものの、サーブを決めにいくキリオス以上にゴフィンの6本にダメージが覗いた。5−5で迎えた山場の第11ゲーム、ダブルフォルトにコードボール(ネットに触れて相手のコートに入ること)の不運が重なったところで、キリオスがバックハンドの強烈なクロスショットを浴びせかけてサービスブレーク。念願のビッグタイトルを手にした。


「ブレークポイントをもっと使えたら、もう少し簡単だったかも知れないが、とても質の高い試合だっただけに勝ってうれしい。僕にとっては4年前の大阪スーパージュニアに次ぎ、今度は東京で大切な勝利を得ることができた。日本はとてもゲンがいい。毎日、満員のお客さんの前でプレーするのは気持ちが良く、楽しくプレーできたのも良かった」


 この試合の白熱ぶりを物語るように、ゴフィンは13本のブレークポイントのうち11本を守り、一方のキリオスも12本のうち11本をセーブしている。両選手の勝利への執念がみなぎった2時間に、世代交代の進むATPツアーの緊張感をあぶり出された。第1シードの錦織圭(日清食品)の故障棄権は残念だったが、楽天オープンは史上最高の10万103人の観客動員を記録し、新鋭ニック・キリオスの記念碑的勝利で成功裏に幕を下ろした。


(文:武田薫)

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