【DRAGONGATE】 YAMATOが戸澤を下し初防衛に成功 ジミーズが鷹木&土井に大逆転勝利

高木裕美

ドリームゲートは王者YAMATOが挑戦者・戸澤を下し防衛に成功 【横田修平】

 22日のDRAGON GATE「DANGEROUS GATE 2016」東京・大田区総合体育館大会では、4大タイトルマッチなどが行われ、超満員札止めとなる5050人の観客を動員した。

 メインイベントのオープン・ザ・ドリームゲート選手権試合では、王者YAMATOに戸澤陽が挑戦。25分を超える死闘の末、王者が初防衛に成功した。

 YAMATOより1年早くデビューした戸澤だが、これまで4度、同王座に挑戦しながらいまだに戴冠できず。一方、YAMATOは7.24神戸ワールド記念ホール大会でヴェルセルクの鷹木信悟を破り、4度目の王座戴冠を果たしていた。

 試合前、戸澤は「今日、このチャンスをモノにしないと、もう二度と同じようなチャンスは巡ってこない」と背水の陣で臨む覚悟を明かすと、YAMATOも「チャンピオンYAMATOとチャレンジャー戸澤、この間にまったく差は無い。このベルトに賭ける熱い思いが勝敗を分ける」と、何が何でもベルトを守り抜くという決意を示していた。

4歳年下の先輩・戸澤に敬意を示すYAMATO

熱戦に終止符を打ったのはYAMATOのギャラリア 【横田修平】

 YAMATOは序盤から低空ドロップキック、変形サソリ固め、ドラゴンスクリュー、アンクルホールドなどで徹底した足攻めに出ると、戸澤もこだわりのブレーンバスターを炸裂。さらに雪崩式ブレーンバスター、ジャーマンスープレックスを繰り出すと、YAMATOも全知全能のフランケンシュタイナー。戸澤はデッドリフトから必殺技のパッケージジャーマンを狙うも、YAMATOが必死に抵抗し、片腕を取ってのハーフパッケージジャーマンに。すぐさまYAMATOもスリーパースープレックスでやり返す。YAMATOはワンツーエルボー、ヒザ蹴りからギャラリアを放つも、戸澤が意地のカウント1。ならばとgo 2 Hospital Iから変形ギャラリア、正調式のギャラリアで脳天からマットに突き刺し、粘る挑戦者を振り切った。

 試合後、当時まだ練習生だった11年前の夏に、先輩の戸澤と神戸の合宿所で過ごした思い出を振り返ったYAMATOは、「あれから11年経って、戸澤さんとメインでドリームゲートのベルトを賭けて戦えて嬉しかった。歳はオレが4つ上だけど、戸澤さんはプロレス界の兄貴だ」と最大限の敬意を表すと、戸澤も「偉そうに先輩風吹かしてたけど、兄貴って言われるほど、先輩らしいことはしてない。情けない先輩ですまない」と謝罪し、「最後に先輩らしいことさせてくれ」と、カギのついたドリームゲートのベルトを王者の腰に巻いて祝福した。

 改めてマイクを握ったYAMATOは、「このオレがベルトを持ってる限り、ドラゴンゲートの勢いは止まらない。オレはこのドラゴンゲートをワンステップもツーステップも引き揚げる。みんなに約束するぞ」と宣言。最高にカッコいい王者として、団体も自分自身もさらなる高みを目指すと誓った。

カゲトラが影縫で土井を捕らえて勝利

ジミー・ススム&カゲトラ組がヴェルセルクの鷹木&土井組を退けベルトを防衛 【横田修平】

 セミファイナルのオープン・ザ・ツインゲート統一タッグ選手権試合では、ジミーズのジミー・ススム、ジミー・カゲトラ組が、ヴェルセルクの鷹木信悟、土井成樹組を退け、3度目の防衛を果たした。

 ヴェルセルクは開始早々、イスを投げたり、場外戦へ連れ出したりとラフファイトを展開。20分を過ぎてもなお、ススムがジャンボの勝ち、鷹木がパンピングボンバーを打ち合い、互いに「負けられない」という意地が火花を散らす。鷹木はMADE IN JAPAN、ラストファルコンリーといった大技を惜しげもなく繰り出すと、土井もこの大田区でCIMAを2度病院送りにした禁断技マスキュラーボムを解禁しようとするが、カゲトラが懸命に阻止。ならばと土井はバカタレスライディングキックからDOI555を3連発。しかし、カゲトラは向かってきた土井を影縫でとらえて3カウントを奪取。大逆転勝利を飾った。

ジミーズが王座防衛 EitaはYASSHI退ける

トライアングルゲートもジミーズが死守 【横田修平】

 オープン・ザ・トライアングルゲート王者組であるジミーズの堀口元気H.A.Gee.Mee!!、斎藤“ジミー"了、ジミー・神田組は、TRIBE VANGUARDのB×Bハルク、Kzy、ヨースケ・サンタマリア組を退け王座を死守した。

 Kzyがフッサフサの髪の毛で堀口を挑発するなど、挑戦者組のペースで試合が進むも、キャリアで上回る王者組が徐々に優位を取り戻す。孤立したマリアは狙い撃ちで勝負を賭けるも、斎藤のドラゴンスープレックス、堀口のバックスライドフロムヘヴンから、斎藤が再びドラゴンスープレックス。さらに必殺技のダブルクロスでトドメをさした。

Eitaがベテラン・YASSHIに勝利し、防衛に成功した 【横田修平】

 オープン・ザ・ブレイブゲート選手権試合では、24歳の若き王者Eitaがベテランの“brother"YASSHIを退け初防衛に成功した。

 Eitaは鉄柱超えのケブラーダなど思い切りの良いファイトを見せると、YASSHIも垂直落下式ブレーンバスター、ランニング式パワーボム、フライングビッグヘッド、ナイスジャマイカと大技を連発。さらに急所攻撃からセコンドのレッドボックス&塩攻撃が放たれるも、Eitaはひるむことなく、Numero unoで勝負を決めた。

 試合後、エル・リンダマンが現れ、Eitaに挑戦表明するも、Eitaが「おまえは何の実績もない。ファンからの支持もない。そんなヤツにこのベルト挑戦させられない」と一蹴すると、セコンドのパンチ富永が「コイツを叩きつぶすのはオレに任せてくれ」と9.29後楽園での一騎打ちを要求。リンダも「テメエが噛み付いてくるなら、その減らず口を2度と叩けないように潰してやる」と受諾した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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