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ベテランの存在感が光るフェイエノールト
18年ぶりのリーグ優勝へ向け好発進

質の高いベテランがチームを引っ張る

現在、オランダリーグで首位を走るフェイエノールト。好調の背景にはディルク・カイト(写真)らベテランの存在がある
現在、オランダリーグで首位を走るフェイエノールト。好調の背景にはディルク・カイト(写真)らベテランの存在がある【Getty Images】

 フェイエノールトの勝者のオーラがまばゆい。


 9月11日(以下、現地時間)のオランダリーグ首位攻防戦となったADOデンハーグとの試合を3−1で制した後、15日のヨーロッパリーグでマンチェスター・ユナイテッドを1−0で下すという“ジャイアントキリング”を達成。その興奮冷めやらぬまま、18日に行われたPSV戦も1−0で勝ち切った。フェイエノールトにとって、これが1週間で2度目の首位攻防戦だった。


 第6節のPSV戦でピッチに立ったスタメンの平均年齢は27歳。ステップアップリーグであるオランダリーグで、この平均年齢はかなり高い。同じく第6節でヘラクレス・アルメロと対戦したアヤックスの平均年齢は22歳。PSVのそれは25歳だった。少し前まで、フェイエノールトもアカデミー出身の若手をたくさん抜てきし、若いチームを作っていたが、今はベテランが若手を引っ張る円熟味溢れるチームになった。


 フェイエノールトのベテランの質は確かに高い。


 36歳のディルク・カイトは今季、トップ下を務めている。ここのポジションはいわゆる“10番”として、クリエイティブな選手が好まれる。しかし、カイトはかつてヨン・ダール・トマソンが担っていたようなシャドーストライカーとしての役割と、汗かきの役割を両立させている。31歳のエル・アーマディは今季、従来からの高いポゼッション能力に加え、1対1の競り合いで力強いスタンディングタックルを見せている。左サイドをポジションとし、中央や右へも大きく動く27歳のトールンストラは、ひそやかにチームに意外性をもたらしている。

評価を上げた29歳のブラジル人CB

29歳のブラジル人CBエリック・ボテギンが目覚しい活躍を見せている
29歳のブラジル人CBエリック・ボテギンが目覚しい活躍を見せている【Getty Images】

 しかし、この1週間で評価を高く上げたのは、29歳のブラジル人センターバック(CB)、エリック・ボテギンだろう。


 今から10年前、ビッグタレントとしてブラジルからオランダのFCズウォレに渡ってきたボテギンは、幾度となくブンデスリーガへのステップアップがうわさされたが、実際にはNACブレダ、FCフローニンゲンといったオランダの中小クラブに留まっていた。


 もしかしたらスピードのなさが、彼のステップアップを妨げていたのかもしれない。フェイエノールトでも、その弱点は懸念されていた。だが、昨季終盤戦からジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト監督が徹底させているブロック守備が功を奏したのか、最近のボテギンは背後を突かれることがなかった。わずか4日間の間に、マーカス・ラッシュフォード、ズラタン・イブラヒモビッチ(共にマンチェスター・U)、ルーク・デ・ヨンク(PSV)といったストライカーを相手に完封しきったのだ。加えて、PSV戦ではチームにリーグ戦6連勝をもたらす決勝ゴールを奪っている。


 ベテランがニューヒーローというのも、ちょっとすがすがしい。

中田徹
中田徹

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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