CL初陣でベンチ外、岡崎が語る胸の内
「ここまで突き落された経験はなかった」

「スタンドから見ても全然楽しくない」

レスターにとっては歴史的な夜になったCLの初戦。しかし、岡崎の出場はなかった(写真はスウォンジー戦のもの)
レスターにとっては歴史的な夜になったCLの初戦。しかし、岡崎の出場はなかった(写真はスウォンジー戦のもの)【Getty Images】

 現地時間9月14日、初めてのチャンピオンズリーグ(CL)の試合でクラブ・ブルージュを3−0という大差で破ったのだから、レスターにとっては歴史的な夜になった。しかし、岡崎慎司は遠征にこそ帯同したものの、まさかのベンチ外となった。


「落胆しました」と岡崎は正直な胸の内を語る。


「自分はCLに出たくてヨーロッパに来たわけじゃない。ヨーロッパに来てから、CLに出ないのは損だと思いました。自分が経験していないのは、もうCLぐらいだと思うんです。やっぱり先発で出てあのアンセムを聴きたい。本当に一般人のようなミーハー心もあります。長谷部(誠)さん、(香川)真司、ウッチー(内田篤人)……。ヨーロッパで長いことプレーしているのに、CLに出てないのは俺ぐらいになっている。この経験はなかなかできないと思ったら、まさかのスタメン落ちでした。CLを生で観戦したのも初めてです。それはそれで良い経験ですけれど、思っていたのと全然違うなあと思いました」


 初めて見るCL。それは岡崎にどう映ったのだろう。


「スタンドから見たら全然楽しくなかったです。やっぱり、あそこにいるから楽しいんだと思う。そんな複雑な思いもありながら、一気に良い経験をしたなという感じです。今まで、ここまで一気に突き落されたという経験はなかったです」

再認識したラニエリ監督から求められる自らの役割

日本代表のタイ戦では出場機会のなかった岡崎
日本代表のタイ戦では出場機会のなかった岡崎【写真:中西祐介/アフロスポーツ】

 岡崎が先発落ちを知らされたのは試合当日、キックオフ2時間余り前のことだった。昨季のプレミアリーグチャンピオンのレスターだが、今季はリーグ戦で1勝1分け2敗と調子が上がらず、メンバーを変える時期かもしれなかった。それでも岡崎は「最悪でもベンチかな」と思っていた。それだけにせっかくのひのき舞台を目前にベンチ外となったのは、岡崎にとって辛いことだった。


 今回のスタメン落ちで、岡崎はクラウディオ・ラニエリ監督からどう思われているかを再認識したという。


「自分がリバプール戦(10日、1−4)でロングシュートを打ったんですけれど、監督からは『お前はシュートを打つな。昨シーズンはあそこでパスを出して、余計なことをしなかった』と言われた。俺はもっと点を取りたいという欲があります。でも監督は現状維持でいいと感じていると思います。ベンチ外にされたというのは、自分が悪いというよりは、監督の意志だと思うんです。僕はそこに立ち向かわないといけない。結果を出して、やっぱり岡崎を使わなければと思わせないといけない。それを再認識させられました」


 昨季、レスターの優勝に貢献した岡崎だが、ハードワークを評価されることより、ゴール数が伸びなかったことを悔しがっていた。それだけに“ゴール”への思いは強い。一方で、ラニエリ監督は、岡崎のFWながらチームへの献身性が高い動きを評価していることが今回あらためてはっきりした。


「(チームへの貢献性を評価されていることに対して)それはあると思うけれど、みんな(チームメート)は一選手なので、俺の気持ちも分かってくれている。それは普通だと思う。監督が求めていることと、選手が求めていることは違いますから。僕は監督が求めていることをやりながら、自分が求めていることをやっていきます。俺が結果を出した時は『ホラ見てくれよ』というのが言える。それは日本代表でも一緒です。(9月6日のワールドカップ・アジア最終予選)タイ戦でも、使われず終わりました。でも、使ってくれたら俺は点を取りますよというのがFWだと思います。自分はそこを頑張りたいです」

中田徹
中田徹

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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