- 高木遊
- 2016年8月28日(日) 12:30

8月30日に台湾で開幕する「第11回BFA U−18アジア選手権」に向けた高校日本代表の壮行試合が27日、大学日本代表を相手にQVCマリンフィールドで行われた。高校日本代表は格上となる相手から多くの収穫と課題を得た。
今井の奪三振ショーに大観衆が沸く
この試合で最も躍動したのが、高校代表の7番手として登板した今井達也(作新学院高)だ。8回からマウンドに上がると、北村拓己(亜細亜大)から151キロのストレートで見逃し三振を奪うと、続く森川大樹(法政大)も同じように見逃し三振。さらには楠本泰史(東北福祉大)を149キロのストレートで空振り三振と、3者連続三振を奪い、20590人が集まった会場のボルテージをこの日最高潮のものにした。
さらに9回にはドラフト上位候補の京田陽太(日本大)を空振り三振。島田海吏(上武大)に内野安打を許したものの、続く大西千洋(法政大)から148キロのストレートで三振を奪い、濱元航輝(神奈川大)をショートゴロに抑え、走者を出しても動じることはなかった。
試合後、今井は「打たれて当たり前という気持ちで、一番自信のある球で押していこうと思っていました。日本一になった投手として、チームを支えていきたいです」と堂々と話した。
唯一安打を放った島田は「なんとか当てただけなので、ヒットとは思っていません」と苦笑いしながら、「球に力があって、ストレートの伸びやキレは大学野球の全国トップレベルと変わりありませんでした」と舌を巻いた。
甲子園を制覇してから、まだ1週間も経っていない中ではあるが、今井は決勝戦後2日間のノースローで休養した後に合宿へ合流すると、さっそくブルペンに入って投球練習をしており、この日も万全ぶりをアピール。甲子園期間中に“BIG3”と称されていた藤平尚真(横浜高)、寺嶋成輝(履正社高)、高橋昂也(花咲徳栄高)らを擁する強力な投手陣の中でも中心的存在となっていきそうだ。