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データで見る日本男子ゴルフ苦戦の訳
メダリストの差は“攻めどころの理解”
112年ぶりに行われたゴルフ競技で、日本勢トップ21位タイで4日間を終えた池田勇太
112年ぶりに行われたゴルフ競技で、日本勢トップ21位タイで4日間を終えた池田勇太【写真:青木紘二/アフロスポーツ】

 112年ぶりに五輪競技に復帰したゴルフ。現地時間14日に男子競技が終了し、ジャスティン・ローズ(英国)がトータル16アンダーで金メダルに輝いた。トータル14アンダーのヘンリク・ステンソン(スウェーデン)が銀メダル。トータル13アンダーのマット・クーチャー(米国)が銅メダルだった。


 日本勢では池田勇太がトータル3アンダーで21位タイ。片山晋呉はトータル8オーバーの54位で4日間を終えた。共にメダル争いからやや遠い位置でのフィニッシュ。上位との差はどこにあったのだろうか。4日間のデータでひも解いてみる。

明暗を分けたショットの精度

 以下は金メダルのジャスティン・ローズと日本勢2人のデータ。


ジャスティン・ローズ

平均飛距離:294.1ヤード(11位)

フェアウェイキープ率:90.39%(3位タイ)

パーオン率:77.78%(1位)

パッティングのスコアに対する貢献度:0.361(22位タイ)


池田勇太

平均飛距離:272.4ヤード(55位)

フェアウェイキープ率:82.69%(23位タイ)

パーオン率:66.67%(27位タイ)

パッティングのスコアに対する貢献度:1.061(5位タイ)


片山晋呉

平均飛距離:283.2ヤード(34位)

フェアウェイキープ率:82.69%(23位タイ)

パーオン率:58.33%(53位タイ)

パッティングのスコアに対する貢献度:-0.349(36位)


 金メダルにふさわしいローズの安定感が数字にも表れているが、順位と比例しているのがパーオン率だ。ローズは72ホール中56ホールでパーオンに成功し、77.78%で全体の1位。それに対し、池田は66.67%で27位タイ、片山は58.33%で53位タイとなっている。池田の最終順位が21位タイ、片山は54位だから、グリーンを狙うショットの精度が明暗を分けたと言える。

日本、躍進への近道は?

海沿いに作られたリンクススタイルのコースであったオリンピックゴルフコース。国際大会で日本人選手が上位に進出するためには、コース特性を理解した“攻めどころ”を理解していく必要がある
海沿いに作られたリンクススタイルのコースであったオリンピックゴルフコース。国際大会で日本人選手が上位に進出するためには、コース特性を理解した“攻めどころ”を理解していく必要がある【写真:ロイター/アフロ】

 日本勢のパーオン率の低さは開催コースとの相性もあると語るのは、日本代表のヘッドコーチを務める丸山茂樹。オリンピックゴルフコースは海沿いに作られたリンクススタイルのコース。林にセパレートされておらず、一見すると広く見えるが、大きくうねったグリーンは、狙ったポイントに落とさなければグリーンからこぼれてしまう。「例え100ヤードでも狙っていくのか、セーフティーに打つのか明確にしないといけないのがこういうコース。打っていくポジションを決めてジャッジして、ピンだけを見ないということが大事になる」。


 海沿いのため、風の影響もある。強い風に対して狙いどころを間違えるとボールはいとも簡単にグリーンを外れてトラブルとなる。データから見えたパーオン率の低さはこうしたコースの攻めどころを本能的に理解しているかいないかの差でもある。ジュニア時代からリンクスで育つ欧州勢がメダルを争ったのも、コースへの慣れによるところも大きいはずだ。日本勢がこの差を埋めるには、日本に同様のスタイルのコースを作るか、海外に積極的に飛び出して経験を積むしかない。躍進への近道はもちろん後者だ。

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