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収穫は石井の復調と攻めのサーブ
大山加奈がアルゼンチン戦を解説
日本はアルゼンチンをストレートで下し、決勝トーナメント進出を決めた
日本はアルゼンチンをストレートで下し、決勝トーナメント進出を決めた【写真は共同】

 リオデジャネイロ五輪のバレーボール全日本女子は日本時間15日(以下同)、グループリーグ最終戦となるアルゼンチン戦に臨んだ。日本は決勝トーナメント進出を懸けた一戦でセットカウント3−0のストレート勝ちを収め、グループAの4位で決勝トーナメント進出を決めた。準々決勝では、グループBを1位で通過した米国と対戦する。


 この試合のポイントと準々決勝で勝つためには何が必要なのか。2004年のアテネ五輪に出場し、現在はバレーボール中継の解説などを務める大山加奈さんに語ってもらった。

内容が良かったわけではない

 負けたらグループリーグ敗退というプレッシャーの中、苦戦しながらもストレートで勝ち切れたことは本当に良かったです。ホッとしました。


 とはいえ、内容はそれほど良かったわけではありません。特に気になったのは、チャンスボールからの攻撃が得点につながっていないことです。サイドアウト(相手サーブ時の得点)をしっかり取ることも大切ですが、ブレイク(自チームサーブ時の得点)を取らなければ勝つことはできません。そのためには、相手の攻撃を切り返した後の攻撃、相手が攻撃できない状況から得たチャンスは確実に生かさなければならないのですが、点につなげなければならない場面でなかなか得点が取り切れません。


 1つの要素としては、チャンスボールが返ってきた際、1本目のボールはふわっと高く返されているのですが、トスが出てくる間がアタッカーからすると少し速いことから、十分な準備ができていないため、なかなか打ち切ることができていないように見受けられます。


 アルゼンチン戦では相手ブロックに捕まる場面も多くありました。そのほとんどがスパイカーからすれば、上がってきたトスがブロックの中に入っているような状況です。ブロッカーと対峙(たいじ)した際、完全にブロッカーに囲まれていて、打つコースがない、という状態でした。木村(沙織)選手の調子がいまひとつ上がってこないこともあり、宮下(遥)選手も苦しい状況だとは思いますが、もう少しトスをネットから離して、伸びや高さがあれば、スパイカーはブロックが見やすくなり、打てるコースの幅も広がるので、攻撃の選択肢が増えるはずです。


 第1セット、試合の立ち上がりはフェイントが目立ちました。相手の守備隊形を見て、意図的に行っていたのかもしれませんが、これもトスが低く、スパイカーからすれば万全ではなかったようにも見えました。


 とはいえ、スパイカーももう少し積極的に勝負する姿勢を見せてほしかったというのも正直なところです。苦しい状況で勝負をして、ミスをしたら流れが相手に渡ってしまうかもしれないと考えてしまうのはよく分かりますが、攻めなければ点は取れません。


 準々決勝で対戦する米国は、組織的なブロック力を持つチームです。もっと積極的に攻撃参加し、攻撃を仕掛けることも含め、被ブロックによる得点を減らすというのは、大きな課題になるのではないでしょうか。

田中夕子

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など、女子アスリートの著書や、前橋育英高校野球部・荒井直樹監督の『当たり前の積み重ねが本物になる』では構成を担当

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