イチロー、3球三振で7試合ヒットなし ジーター、グリフィーからのメッセージ

丹羽政善

ジーターが語るイチローとの思い出

ジーターは自身の運営するサイトで、ヤンキースでチームメイトだった2012年のイチローとのエピソードをつづった 【写真は共同】

 さて3日、『THE PLAYERS TRIBUNE』という元ヤンキースのデレク・ジーターが引退後に立ち上げたウェブサイトに、ジーター本人のエッセイが掲載された。

 タイトルは、「More than 3000」。

 日本メディアからインタビューのリクエストが殺到したことから、こうした形で思いを言葉にしたのかもしれないが、最後のエピソードが興味深かった。

 2012年10月13日、ジーターはタイガースとのリーグ優勝決定戦の第1戦で、守っているときに左足首を骨折した。彼は試合後、考えをまとめるため、そして着替えるために、クラブハウス脇の小さな部屋にいたという。すると、ユニホーム姿のイチローがやって来て、足首の状態を聞く。ジーターが、「骨折だ、もう終わりだ」と言うと、イチローは頷いただけで、静かに横に座る。とはいえ、何かを口にするわけではない。

 ジーターが着替え終わり、立ち上がると、イチローも立ち上がる。

 イチローは結局、一言も言わなかったが、ジーターはこう結んだ。

「イチローが何を言おうとしていたのか、分かっていたと思いたい」

 凄まじい、言葉のない会話である。彼らのレベルにだけ分かるやり取りなのだろう。

グリフィーはいつ電話する!?

 ちなみに今日、殿堂セレモニーに参加するためシアトルを訪れていたケン・グリフィーJr.は、セーフコ・フィールドで行われた記者会見でイチローについて聞かれると、こう言ったそうだ。

「3001本を打ったら電話する」

 これも真意が分からないが、イチローの周りの人というのは、揃いも揃って、言葉が少なく、説明がない。

 ただ、彼らの会話はそれで成立する。不思議な世界である。

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著者プロフィール

丹羽政善

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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