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「ライオン」と「ウルフ」で勝利を!
女子ラグビー代表、五輪直前リポート

 8月5日(現地時間)にリオデジャネイロ五輪が開幕し、競技1日目の6日から8日までの日程で、女子ラグビーが行われる。実は男子の15人制ラグビーは1900年から4大会開かれおり、ラグビーは競技としては92年ぶりの復活となるが、男女の7人制ラグビー(セブンズ)がリオ五輪から新種目として始まり、女子ラグビーとしては初めて五輪で開催されることになった。

晴れ晴れとした表情の「サクラセブンズ」

練習場で笑顔を見せる桑井亜乃(左)ら女子日本代表
練習場で笑顔を見せる桑井亜乃(左)ら女子日本代表【写真:ロイター/アフロ】

「サクラセブンズ」こと7人制女子日本代表もアジア予選を勝ち抜き、リオ五輪に出場する。12チームが3つのプールに分かれ予選を行い、各プールの上位2チームと、各プール3位の中の上位2チームの計8チームが決勝トーナメントに進み、メダルを争う。


 そんなサクラセブンズが、4日、リオ郊外で行われた45分間の練習のうち15分間をメディアに公開し、短いながらも基本のパスやタックルから、組織としてのアタック、ディフェンスの確認などが足早に行われた。なお、練習に参加したのは12人の代表選手中11人で、冨田真紀子は、この日の朝、やや体調を崩したために大事を取って休ませたという。


 練習後は囲み取材に応じたコーチや選手たちの顔には、さほど緊張感は感じられず、晴れ晴れとしていた。2012年に浅見敬子ヘッドコーチ(HC)が、女子初となるフルタイムのコーチとなって以来強化してきた集大成が、今回の五輪である。

浅見HC「何も言うことなしです」

年間200〜300日を「サクラセブンズ」として過ごしてきた
年間200〜300日を「サクラセブンズ」として過ごしてきた【Getty Images Sport】

 サクラセブンズは、合宿や大会などチームとして実に年間200〜300日ほど、競技に向き合ってきた。「かなり長い間、合宿もやりましたし、いい環境の中で、いい時間を過ごしてきました。何も言うことなしです。あまり気負いすぎてしまうと選手に移ってしまう(苦笑)」と浅見HCが言えば、「五輪で一区切り」という岩渕健輔・日本代表GMも、時間が許す限り、実質、コーチとして関わってきたこともあって「いい準備ができました。昨日、今日で急に変わらないことは彼女たちが一番わかっています。やったことは出し切りたい」と、感慨深げな表情を見せた。


 サクラセブンズは、昨年12月から今年の5月まで女子のワールドシリーズでコアチーム(全大会に優先的に出場できるチーム)として戦い、6月にはオーストラリアと沖縄、7月は北海道で合宿を敢行。7月25日にブラジル・サンパウロ入りして事前合宿を行い、本番の地であるリオに移動してきた。現在のラグビー面での仕上がりを問われると、浅見HCは「すべてはパーフェクトにはいかないですが、やろうとしてきたことは集中してできている。それをフィールドで出せるかが課題」と答えた。

持ち味である運動量を生かして勝負

ディフェンスを抜く山中美緒。体格では差があるが、素早い動きでチャンスをつくる
ディフェンスを抜く山中美緒。体格では差があるが、素早い動きでチャンスをつくる【写真:アフロ】

 アタックでは持ち味である運動量を生かすため、狭いエリアでも順目に攻め続けたり、いい形でボールをキープするためにピック(ボールを拾い上げて前に出るプレー)を多用したりする場面も見られた。


 またディフェンスでは選手たちから「ライオン!」というコールが出ていた。浅見HCは「どこが相手でも(自由に)走られたらやられてしまう。思いっきり前に出て、スピードを出させないディフェンスをしたい。また一人目がニータックル(膝へのタックル)し、2人目が挟むようにしてボール争奪戦の機会に変えたい」と言えば、中村知春主将も「ディフェンスでは(前に出て相手を仕留める)ライオンと、集団でしつこく追い回すウルフと使い分けていきたい」。

斉藤健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。 学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「世界最強のゴールキーパー論」(出版芸術社)、「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)など著書多数。最新刊は「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版/2017年11月刊)。

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