イチロー、本拠地で偉業達成ならず ルーティンの変化は何を意味する?
7回に代打で登場するも、ファーストフライに倒れたイチロー 【Getty Images】
ある米記者に言わせれば、ドン・マッティングリー監督にイチローをスタメンで使うよう無言の圧力をかけている、ということだが、この日もスターティングラインアップにイチローの名前はなかった。
マッティングリー監督はジャンカルロ・スタントンを休ませるタイミングを見計らっているようだが、前日、6回からイチローと交代させたことで半休となり、それで“休んだ”ということになったか。
早いペースで試合が進む中、イチローの出番は2点リードの7回無死一塁の場面。
最近はずっとそうだが、この日もファンはほぼ総立ち。追い込まれてからは、ファウルを打つだけでも「お〜!」という歓声が沸き起こり、ボールを見逃しても、「うぉ〜」と低いうなり声が響く。
そういう異様な空気の中、7球目――内角高めの球を打つと、バットがぐしゃっと鈍い音を発し、ファーストへ力のないフライが上がる。ため息とともに、立ち上がっていたファンがゆっくりを腰を下ろした。
本拠地10試合で17打数2安打
「マイルストーンが見えてきたか?」そう問われるとこう言っている。
「いや、先発でやってたらね、そらそうです」
ただ、現状の役割はそうではない。
「代打で10試合、もし10打席だったら難しいですよ。当たり前ですけどね。代打なんか、4回に1回(ヒット)の感じだからね。それは分からないです。先発で毎試合と全然意味が違う」
最終的に今回は2回スタメン出場があり、10試合で計17打席あったが、ヒットは2本。4打数1安打のイメージなら4本出ていてもおかしくないが、それを下回った。
ちなみに日米通算ながら、ピート・ローズの大リーグ最多安打記録に並び、更新したときには、残り5本で更新という状況で敵地でのパドレス戦に臨むと、3試合で2回スタメン出場し5安打。わずか3日間で5本を打ってしまった。
そのときと比べれば今回はペースが落ちているが、やはり、代打だとなかなか厳しい。