イチロー凡退で3000安打へ足踏み マーリンズにもポケモンGO効果!?
フィリーズ戦の8回に代打で出場したイチローはピッチャーゴロに倒れ、3000安打へ4本のまま足踏み 【Getty Images】
もちろん、球場内にもポケモンがいる。「珍しいのはいない」とのことだが、確かに「4〜5種類はいる」そうだ。
なぜ、球場内に? マイアミのダウンタウンやサウスビーチといった人が多い場所と違って、球場があるリトルハバナは寂れたエリア。本来、ポケストップなどが少ない場所だ。
マーリンズのマーケティング担当者に聞いて見ると、実は先週末に地元スポンサーと協力してポケモンを球場内でハンティングができるチケットを売り出したのだという。ポケモンとコラボしているわけではないので、『ポケモンGO』という名前は使えなかったが、そのチケットは朝9時頃に球場に入ってポケモンを探し、夜は試合観戦ができる、というものだったそうだ。
「かなりのお客様がいらっしゃいました」
具体的な数は明かさなかったものの、先週は金曜(現地時間22日)から順に23661人、26841人、25004人とマーリンズ・パークにしては、それなりの集客だった。相手は人気球団のメッツだったので、メッツファンに支えられた面はあるが、多少なりとも、観客増に貢献したようだ。
集客へさらなるイベントが必要?
25日からはフィリーズ戦だが、客席には空席が目立つ。この日の観客数は1万9465人だったが、実際はもっと少なかったのではないか。イチローが大リーグ通算3000安打まであと4本と迫っているわりには、残念だった。メッツとは対照的に、相手はフィリーズなので、その分どうしてもチケット販売に影響が出ることは理解できるが、さすがにこれでは寂しい。
ファンに足を運んでもらう手段としててっとり早いのは、イチローが3000安打を打った瞬間、どこどこに記念モンスターが現れます、と発表することだろう。そうすれば、ポケモンハンターが大挙して訪れるのではないか。その場合、本来の目的が、イチローの記録なのか、ポケモンなのか、分からなくなってしまうけれど。
記録への緊張感を楽しむファンも
一度、5回1死一塁の場面でネクストバッターズサークルに入ったが、アデイニー・ヘチャバリアのセンターフライで、なぜか一塁走者が飛び出してダブルプレーに終わると、イチローはそのままダグアウトに下がった。6回は、先頭で代打という可能性もあったが、ここではコール・ガレスピーが打席に向かう。おそらく5回のケースでは、ランナーが溜まれば、代打・イチローだったのではないか。
結局、1点を追う8回に2死走者なしで打席へ。この日もイチローの名前が場内にアナウンスされると、多くのファンが総立ちとなり、球場内で配られているイチローの顔写真入り団扇を手に声援を送った。しかし、イチローは1ストライクからの2球目、95マイル(約153キロ)の2シームファストボールを打って、ピッチャーゴロに倒れている。
先週金曜に残り4安打として本拠地に戻って来たが、ここまでの4試合はすべて代打で4打数ノーヒット。こうなると、マイアミで打てるかどうかは、スタメン出場が予定されている27日の試合で何本打つか、となってきた。
まずは1本出れば流れが変わりそうだが、一方で、記録に迫る空気には緊張感があり、マイアミではなかなか味わえない。それをファンは楽しんでいるようでもある。
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