侍Jが11月にメキシコ、オランダと対戦 メジャーリーガーも参加要請へ

ベースボール・タイムズ

WBCと同じルールで実施

来年のWBCへ向けて11月にメキシコ、オランダとの強化試合が決まった侍ジャパン。小久保監督や大谷らが会見に出席し、WBCへの思いを語った 【ベースボール・タイムズ】

 野球日本代表「侍ジャパン」は、11月に東京ドームで強化試合を開催することを発表した。対戦相手は10日と11日がメキシコ代表、12日と13日がオランダ代表(開始時間はいずれも未定)。今回の強化試合では、全試合DH制、WBC使用球、延長10回以降はタイブレーク実施など、WBCと同じルールで行われる。また、今回はMLBに所属する選手についても、本人および所属球団の了承が得ることができれば参加することが可能となる。

メキシコもオランダもレベルが高い

 会見には小久保裕紀監督と坂本勇人(巨人)、中田翔(北海道日本ハム)、山田哲人(東京ヤクルト)、大谷翔平(北海道日本ハム)の4選手が出席。強化試合への意気込みを語った。

――今回対戦するメキシコ、オランダについてどのような印象をお持ちですか?

小久保監督 メキシコの監督(エドガー・ゴンザレス巨人駐米スカウト)とは巨人のキャンプ視察に行った際にお会いしましたが、11月にはWBC を見据えてメジャーリーガーを含めた強いチームを編成するとおっしゃっていました。日本としても来年の本番を見据えた中で、非常にいい強化試合になると感じています。オランダには、ソフトバンクのバンデンハークやヤクルトのバレンティンなど日本でなじみのある選手がいますし、彼らも本番ではおそらく出てくるメンバーになると思います。強化試合で非常にレベルの高いチームとできるのはうれしいですね。

――メンバーが確定していない中で難しいとは思いますが、メキシコ、オランダのチームカラーやプレースタイルについては?

小久保監督 メンバーを見てみないとわかりませんし、予選の振り分けもまだ決まっていない状況ですから、個々のチームの印象を答えるのは難しいです。前回のプレミア12を見て思ったのは、メキシコについては情報がない中で戦ってみたら、意外といい選手が多かったな、と。今回はその選手よりももっと上の選手が来るということなので、手強い相手になると思います。オランダについては、バンデンハークがこれだけ日本でも活躍できているということもあって、本番では彼がエース格になるだろうと思っています。

右の強打者として広島・鈴木に注目

――プロ野球も後半戦に突入しましたが、これまで侍ジャパンに招集されていない選手で目に止まった選手はいますでしょうか?

小久保監督 一度も(代表の)ユニフォームを着たことがない選手でいえば、広島の鈴木誠也ですかね。右バッターの外野手が不足している中で、非常にいい活躍をしているなと見ていました。投手では、ソフトバンクの千賀(滉大)が非常にいい投球をしていると思います。ここにいるメンバーをはじめ中心選手たちはずっと注目しながら試合を見ています。

――鈴木誠也選手の名前が出ましたが、これまで招集していなかった選手を含めて、今回の強化試合は選手のセレクション的な意味合いも持つのでしょうか?

小久保監督 基本的には本番を見据えたメンバーで、と考えていますが、不足している部分もあります。右の外野手として今は平田(良介/中日)が代表のユニフォームを着ていますが、それに次ぐ右の外野手というのは代表チームの課題でもあります。その中で鈴木というのは前半の活躍が光るものがあったということです。セレクションというよりも、力があれば声をかけるということになると思います。

8月に渡米して米大リーガーを激励

小久保監督は8月に渡米し、日本人メジャーリーガー全員を激励してくることを語った 【ベースボール・タイムズ】

――来年開催のWBCに向けて日本人メジャーリーガーの招集も話題にあがってくると思いますが、現時点で監督の中で日本人メジャーリーガーの必要性、または招集に向けてどのような交渉をしていくおつもりですか?

小久保監督 所属チームのこともありますので8月に一度渡米して選手たち本人と会って話をしていこうと思っています。その後の出場できるかどうかの交渉は、(所属)球団も含めてということになります。まずは選手をしっかり激励してこようと思っています。

――その際は、どのような選手と会われるのか、またどれくらいの期間滞在される予定でしょうか?

小久保監督 現時点では、メジャーでプレーしている選手たちには全員会おうと思っています。まだ最終調整をしている段階なので、その調整がうまくいけば全員と会う予定です。

――メキシコ代表がメジャーの選手を招集するというお話がありましたが、この大会において日本がメジャー選手を招集する予定はありますか?

小久保監督 当然交渉は必要だと思いますが、前向きにメジャーの選手を招集することは考えています。チーム編成、本人の健康状態も含めて話してみないとわからないと思いますが、考えとしてはあります。

――11月というのは招集が難しい時期だと思いますが、野手、投手を含めて現時点での招集の基本方針についてはどうお考えですか?

小久保監督 今の時点では、野手は本番を想定したメンバーでと考えています。投手の場合は、3月のWBCの予選に向けて力を発揮するためには、その時期にどういう時間を過ごしたらいいのか、それを球団や本人と話していかなければならないと思っています。ルール的にもWBC球を使用しますし、そのボールが合う、合わないも含めて非常に繊細な部分なので、その点も考えながら投手を招集したいと考えています。日本のペナントレースが終わり、日本シリーズが終わった後、強化試合からWBCに向けての期間はモードに入ると思いますので、4試合しかない中で非常に大事な時間を過ごしたいなと思っています。

1/2ページ

著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント