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東大・宮台が米国相手に掴んだ収穫と課題
日米大学野球で先発し3回途中1失点

自己最速150キロ!4者連続三振

東大として33年ぶり史上2人目の大学日本代表として日米大学野球第3戦に先発した宮台。3回途中1失点で降板したが、最速150キロのストレートを武器に4者連続三振を奪うなど潜在能力の高さを見せた
東大として33年ぶり史上2人目の大学日本代表として日米大学野球第3戦に先発した宮台。3回途中1失点で降板したが、最速150キロのストレートを武器に4者連続三振を奪うなど潜在能力の高さを見せた【写真は共同】

「まだ日の丸を背負う投手の総合力はありませんでした。実力不足です」と、東京大史上33年ぶり2人目の選出となった宮台康平(東京大)は毅然と試合後の記者会見に応じた。だが、いつもより心なしか早い口調にその悔しさが伝わった。


 7月12日から行われている第40回日米大学野球選手権大会の第3戦が、15日に明治神宮野球場で行われた。メジャーリーガー予備軍の大学米国代表に対し、侍ジャパン大学代表の先発のマウンドに上がった宮台だったが、投球練習中からストライクがあまり入らず、特に変化球の制球に苦しんでいるようだった。


 その不安は的中し、いきなり先頭打者にストレートの四球を与えてしまう。その後も変化球の制球はままならないもののストレートの走りは良く、自己最速の150キロを計測。ストライクの入らない変化球を捨て、ストレートに的を絞っていたはずの米国打線から次々に空振りを奪い、1回2死から4者連続三振を奪った。


 これには「ストレートに強いはずの米国打者に対して、これはさすが。スピードガンも出ていますが、キレも相当あるのでしょう」と視察に訪れたプロ野球関係者を唸らせた。

失点許すも、大崩れせず

 2回までに4者連続三振を奪った宮台だったが、これに策を打ってきたのが、俊足で1番を打つ左打者のティージェー・フリードル(ネバダ大)だった。3回の先頭打者だったフリードルは初球にドラッグバントを試みて一二塁間に転がし、反応に遅れた宮台は打球を捕りに行くこともできず、ベースカバーも大きく遅れ、先頭打者の出塁を許した。


 そして、すかさずフリードルは二塁へ盗塁。この日何度も見せた牽制球も、テンポがすべて一緒で、むしろスタートのタイミングを取られてしまったようで、この日フリードルから2個目、試合通じて3個目の盗塁を許した。すると、2番を打つジェレン・ケンドール(バンダービルト大)にレフト線を破る二塁打を打たれ、先制点を献上した。


 だが、ここで崩れないのが今春の東京六大学リーグで2つの完投勝利を挙げ、防御率2.05を記録した宮台の底力だった。続く3番打者のケイト・ヒウラ(カリフォルニア大アーバイン校)をレフトフライに抑えると、4番・ジェーク・バーガー(ミズーリ州立大)を142キロのストレートで見逃し三振を奪い、2死を取った。ここで横井人輝監督がマウンドに向かい、交代を告げられた。


 宮台は2回3分の2、打者13人に55球を投げ、5三振を奪って、3安打、2四球、1失点の結果。内容自体は決して悪くなかったが、ドラッグバント1つと盗塁3つを許したことが冒頭の反省の弁につながった。

横井監督「役割は果たしてくれた」

 試合は、その後水野滉也(東海大北海道キャンパス)と濱口遥大(神奈川大)らの好投で無失点に切り抜けるも、打線が米国投手陣を前に佐藤拓也(立教大)の3安打のみに終わり、完封負け。宮台は敗戦投手となった。

「先発の仕事ができませんでした」と悔しさを滲ませた宮台だったが、横井監督は「もともと打者一巡、行っても5回までと考えていましたので、役割は果たしてくれました」と語った。


 見逃し三振を奪った後に交代させたことについては、「もともと必要以上に注目されていましたし、僕も先発を明言していた。だいぶ足を相手に使われていましたし、行けるところまで行かせて、こちらがいい形で終わらせてあげたかった」と話すように、そこには横井監督の親心と今後への期待があった。


 牽制やクイックモーション、打球処理、変化球の精度向上など、この日出た課題の克服は今後の宮台の成長を考える上では欠かせないものになるだろう。また、自己最速の150キロを計測したストレートで押し切れたことも大きな収穫となった。


 何物にも代え難いこの夏の経験を今後どう生かして行くのか。聡明さが大きく取り上げられる宮台だけに、これからの成長こそが彼の真骨頂になるに違いない。

高木遊

1988年、東京都生まれ。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。関東を中心に全国各地の大学野球を精力的に取材。中学、高校、社会人などアマチュア野球全般やラグビーなども取材領域とする。

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