【DRAGONGATE】YAMATOが王者・鷹木からピンフォール マリアがEitaに屈辱のギブアップ負け

高木裕美

神戸ワールド大会に向けて、激しい前哨戦になった鷹木とYAMATO 【横田修平】

 7日のDRAGON GATE「RAINBOW GATE 2016」東京・後楽園ホール大会では、メインイベントで3軍対抗6人タッグ3WAYマッチを開催。ヴェルセルクの鷹木信悟、土井成樹、“brother"YASSHI組 vs. MONSTRE EXPRESSの吉野正人、戸澤陽、しゃちほこBOY組 vs. TRIBE VANGUARDのYAMATO、B×Bハルク、Kzy組が、30分を超える激闘を展開。24日の神戸ワールド記念ホール大会で鷹木のオープン・ザ・ドリームゲート王座に挑戦するYAMATOが、3年前の「ドラマ」を彷彿とさせる勝利で、王座奪取に弾みをつけた。

鷹木がしゃちをフォール マスク剥ぎも

MADE IN JAPANでしゃちをフォールした鷹木。その後はマスクを剥ぐ暴挙に 【横田修平】

 3軍はメインでの対戦を前に、第1試合後にリング上で舌戦を展開。本日から新テーマ曲で登場したYAMATOが、「神戸までもう時間が無いぞ。覚悟しとけよ」と鷹木を挑発すると、鷹木は「ヴェルセルクが最高のユニットだと証明する」と必勝宣言。吉野は「TRIBE VANGUARD、おまえらがいつまでもピーピーキャーキャー言われると思うなよ。オレたちが嫉妬するかもしれんからな」と、人気沸騰中のTRIBE VANGUARDにジェラシーをぶつけていた。

 3WAY戦ならではの異色の連係や駆け引きが繰り広げられる中、ドリームゲート王者の鷹木はKzyのトペスイシーダをイスで迎撃すると、YAMATOをつかまえて鉄製のフェンスへ投げ飛ばすと、さらにフェンス、壁、鉄柱にまで打ち付け、ダメージを蓄積させる。20分過ぎには、YAMATOがヴェルセルクを場外へ落としたところへ、ハルクとKzyが同時にノータッチトペを敢行。そこへ戸澤としゃちも同時にラ・ケブラーダを決めると、吉野も鉄柱からのムーンサルトアタック。だが、YAMATOはKotokaに足をつかまれて倒されてしまう。9選手が入り乱れる混戦の末、鷹木がしゃちにパンピングボンバー、MADE IN JAPANで勝利。まずはMONSTRE EXPRESSを脱落させると、鷹木はしゃちのマスクを剥ぎ取る暴挙に。これには観客も大ブーイングを浴びせる。

「全員がタイトルホルダーになって帰ってくる」

全知全能のフランケンシュタイナーでYAMATOが鷹木からフォールを奪う 【横田修平】

 残るはヴェルセルクとTRIBE VANGUARDの直接対決。鷹木はYAMATOをパンピングボンバーでなぎ倒し、後頭部を蹴りつけるも、YAMATOがワンツーエルボーで食い下がると、鷹木がヘッドバット。YAMATOは場外から問題龍のレッドボックス攻撃を受けるが、ひるむことなく突進すると、全知全能のフランケンシュタイナーで3カウントを奪取した。

 YAMATOは3年前の13年8.23後楽園大会で、7.21神戸大会で新ドリームゲート王者となったばかりの鷹木から、この全知全能のフランケンシュタイナーで3カウントを奪取し王座を戴冠。最多防衛記録となるV15を達成していたCIMAをついに倒し、これから新時代を築くかと思われた鷹木を、わずか1カ月で玉座から引きずり下ろしている。

 まるで3年前の再現かと思わせる勝利に、鷹木は「そんな勝ち方で嬉しいか?」と悪態をつくも、YAMATOは「負けは負けとして潔く認めろ」と詰め寄ると、「ベルトが本来あるべき場所にオレが戻す。あるべき場所とは、このオレ、YAMATOの腰だ」とキッパリ。鷹木は「甘いこと言ってるけど、おまえらの言う明るい未来なんて、それこそぬるま湯のなれあい。今の弱肉強食がいいだろ」と、殺伐とした戦いを求めた上で「YAMATOより鷹木信悟が上だということを見せる」と、ジェラシーをむき出しにした。だが、YAMATOは「9月22日の大田区体育館でのビッグマッチ、タッグリーグも制覇して、全員がタイトルホルダーになって帰ってくる」と、TRIBE VANGUARD全員の躍進を誓った上で、「今日のオレたちも、最高にカッコ良かっただろ」で大会を締めた。

七夕の夜にマリアとリンダが合体!?

Eitaはマリアからギブアップを奪う。なかなか外さないEitaに怒りを示したのは…… 【横田修平】

 神戸でオープン・ザ・ブレイブゲート王座を争う王者ヨースケ・サンタマリアと挑戦者のEitaもタッグマッチで前哨対決。マリアはTRIBE VANGUARDに新加入したフラミータと、Eitaはドラゴン・キッドと組んで対戦した。

 マリアのセコンドには、第2試合後にタッグチーム「マリリンズ」結成を表明したエル・リンダマンの姿が。本来、オーバージェネレーションに所属するリンダは、マリアとは敵対するはずだが、互いのピンチを救うたびに目覚めた愛情が暴走。この日が七夕ということもあり、「さしづめ、僕たちは織姫と彦星。これは運命だ」とマリリンズ結成を呼びかけたリンダに、マリアも「これから2人で天の川を見に行きましょう」と呼応。1年にたった一度、引き裂かれた恋人たちが出会える特別な日に、ユニットの垣根を越えた愛が誕生していた。

 Eitaは開始早々、リンダを場外へ落としてトペスイシーダを見舞うと、さらに強烈な逆水平チョップ、右ハイキック、顔面踏み付け攻撃。マリアもキッドにはチクビーム、ヒップアタック、ボンパス、スカイラブ、キス攻撃を繰り出すも、Eitaには決定打を放てず。絶好調のEitaはフラミータにPerros。さらにマリアをつかまえ、Numero Unoでギブアップ勝ちを収めた。

ブレイブ王座戦に向け、愛の火花(!?)を散らすマリアとEita 【横田修平】

 だが、試合終了のゴングが鳴っても技をとかないEitaに、リンダがたまらず助けに入り、「マリアちゃんが傷つくようなことがあったら許さない」と激高。Eitaは眼中になしとばかりに「邪魔すんな」と無視するも、この2人のやり取りを見ていたマリアは「Eitaちゃん、聞いて。私のベルト、獲れるもんなら獲ってみなさいよ。だいたい、なんでリンダにやきもちやいてるの。嫉妬してるんでしょ、アンタ! 私はそんな安い女じゃないのよ。覚悟しておきなさい。ラブリー」とEitaに投げキッス。愛もベルトも欲しければ力づくで奪ってみなさいとばかりに挑発してみせた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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