フェデラー、執念の大逆転で4強入り
全英Vへ、思い切った勝負が奏功
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先手を奪ったのはチリッチ

フェデラーが大逆転でウィンブルドン準決勝に進出。勝利を決めると両こぶしを高々と突き上げた
フェデラーが大逆転でウィンブルドン準決勝に進出。勝利を決めると両こぶしを高々と突き上げた【写真:ロイター/アフロ】

 テニスのウィンブルドンは現地時間6日、男子シングルス準々決勝が行われ、ロジャー・フェデラー(スイス)がマリン・チリッチ(クロアチア)をフルセットの末3−2で破り、ベスト4進出を決めた。


 34歳フェデラーの死力を尽くした逆転劇だった。第1セットは様子をうかがいながらのゲーム進行。チリッチは武器のビッグサーブを抑え気味に、フェデラーは積極的にネットダッシュを仕掛ける中、最初にチャンスをつかんだのはフェデラーだ。第5ゲーム、40−15のブレーク・チャンス。


 しかし、チリッチはビッグサーブでこのピンチを逃れ、きっ抗したスコアのままタイブレークに突入した。今シーズンのチリッチはタイブレークの数字が7勝12敗と良くないが、ここではミニブレーク2本でいきなり5−0とリード、そのまま先手を奪った。


 第2セットも、チリッチが第3ゲームを先にブレークすると、深いショットで相手を押し込み、自信に満ちたパワフルなショットでウィナーを重ねた。大会に入ってここまで、ファーストサーブからのポイント獲得率は大会随一を誇り、この試合でも第1セットは95%、第2セットも80%と好調を維持。第3ゲームをブレークしての2セットアップは、ほぼ安全圏に見えた。

壮絶な戦いとなった第4セット

2セットダウンと追い込まれながらも、粘り続けたフェデラー。第4セットの攻防は壮絶な戦いとなった
2セットダウンと追い込まれながらも、粘り続けたフェデラー。第4セットの攻防は壮絶な戦いとなった【写真:ロイター/アフロ】

 だが、ここからのフェデラーの執念がすごかった。フェデラーはこれまで5セットマッチでは23勝19敗、2セットダウンからの逆転も9回ある。しかし、この日はそうした過去の経験より、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の敗退で広がったチャンスへの執着だろう。第3セットの第3ゲームでは時速196キロのサービスエース、サービスウィナーを4連発。第7ゲームでは0−40と追い込まれたが、そこから5ポイント連取でサービスキープ。そうした勢いで続く第8ゲームをブレークしてまず1セットを奪取した。


 壮絶な戦いとなったのは第4セットだ。第4ゲーム、フェデラーが15−40から2本のブレークポイントをしのげば、チリッチも第5ゲームの15−40から巻き返し。互いにサービスキープし突入したタイブレークは、今大会の最大の見せ場になった。フェデラーがマッチポイントをしのげば、チリッチもフェデラーが握ったセットポイントを4度もかわしている。第3セット、第4セット、フェデラーはセカンドサーブからのポイント獲得率でチリッチを上回り、第4セットにはセカンドサーブで2本のノータッチエースを奪っている。それだけ思い切って勝負に懸けていた。


 ファイナルセットでは、フェデラーが第8ゲームをブレークして逆転し、3時間17分の熱闘に終止符を打った。

準決勝はラオニッチと対戦

 準決勝の相手は、サム・クエリー(米国)とのビッグサーバー対決を制し、2年ぶりのベスト4を決めた第6シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)。対戦成績では9勝2敗とフェデラーがリードしているが、今年唯一の対戦ではラオニッチが勝っている。


 また、第2シードの地元アンディ・マリー(イギリス)はジョーウィルフリード・ツォンガをフルセットの末に下し、3年ぶり2度目の優勝に望みをつないだ。男子のもう1試合は、新鋭のルーカス・プイユ(ともにフランス)を退けた第10シードのトマーシュ・ベルディハ(チェコ)が勝ち上がった。


(文:武田薫)



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