復活デルポトロがワウリンカを撃破 ティエムも敗退で全英は混沌ムード?

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注目を集めたワウリンカvs.デルポトロ

大会第5日、もっとも盛り上がったのはデルポトロ(右)とワウリンカの1戦だった 【Getty Images】

 テニスのウィンブルドン第5日(現地時間1日)は雨で大幅に日程が変更となり、予定されていた錦織圭(日清食品)、土居美咲(ミキハウス)の3回戦などは順延となった。悪天候続きのため、本来は休養日に充てられる中日の日曜日も試合が行われる可能性が濃厚になった。

 この日は雨が降ったりやんだり。屋根を閉じたセンターコートでの3試合以外は、中断に振り回されたが、その中で盛り上がったのがセンターコートの第1試合、第4シードのスタン・ワウリンカ(スイス)とフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)の2回戦だ。

 グランドスラムの優勝経験者同士が2回戦で対戦という背景は、デルポトロのケガにある。長年、手首の故障に苦しみ、昨年暮れにも手術を受けたばかり。サーブとフォアハンドには影響が無くなったと言うが、バックハンドにまだ痛みが残っていたため、5月の全仏オープンは大事をとってスキップしてこのウィンブルドンに備えた。

 グランドスラム出場は2014年の全豪以来、ウィンブルドンはベスト4に入った13年以来3年ぶり。おおらかな人柄の人気者で、一方のワウリンカも素朴な性格と安定したストローク・プレーに根強い支持層を持っており、注目の対決になった。

怪力・ワウリンカをサーブで押し込む

会場の声援もデルポトロを後押しした 【写真:ロイター/アフロ】

 ワウリンカと言えば強烈なバックハンド、一方のデルポトロは198センチの長身からたたきつけるフォアハンドが武器。サービスは両者とも好調だったが、デルポトロはバックハンドのリターンに不安が残り、立ち上がりはワウリンカの攻撃性の方が際立った。第4ゲーム、ワウリンカがラリーの応酬からバックハンドのダウン・ザ・ラインの得意技を決めて30−0と追い込んでブレークに成功。第9ゲームの15−40のピンチも強烈なサーブでかわして先手を奪った。

 しかし、やっとの思いでひのき舞台に戻ってきたデルポトロは落ち着いていて、あくまでも辛抱強かった。バックサイドへの攻撃は片手打ちのスライスで執拗(しつよう)にしのぎつつ、フォアに回り込めばベースライン深くに渾(こん)身のショットを放り込む。特にサーブがよく、時速210キロ級のフラットサーブで怪力のワウリンカを押し込んだ。

 場内はどちらかと言えばデルポトロへの判官びいきになびいていた。ワウリンカの旗色はいつになく悪く、ショットコントロールが徐々にぶれ、忍耐も切れて来た。第4ゲーム、デルポトロがダブルフォルトをもらって初めてサービスブレークを奪うと、そのまま逃げ切ってセットタイ。さらに第3セット、立ち上がりのブレーク合戦からタイブレークに入ると、デルポトロがサーブ力の差を見せつけた。タイブレークでもダブルフォルトをもらってリードを奪ったデルポトロが、自信をパワーに重ねてそのまま押し切った。

混沌としてきたボトムハーフ

 ワウリンカとアンディ・マリー(イギリス)の争いと思われたボトムハーフだったが、ワウリンカとともに第8シードのドミニク・ティエム(オーストリア)も敗れており混沌(こんとん)としてきた。また、デルポトロのこの日の力強い復活はこの大会にとどまらず、これからのツアーにも影響を与えるのは間違いない。

 この他では、第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)は順調に駒を進めたが、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第28シードのサム・クエリー(米国)に2セット奪われたところで雨のために順延、厳しい局面に立たされて朝を迎える。ニック・キリオス(オーストラリア)がドイツの暴れん坊、ダスティン・ブラウンをフルセットの末に退け、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)とともに勝ち進んだ。

 女子では、第1シードのセリーナ・ウィリアムズ(米国)がミスを連発して第1セットを落としたものの、どうにか逆転し、姉のビーナスとともに勝ち残っている。

(文:武田薫)
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