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ル・マン24時間レースがいよいよ開催へ
現地の雰囲気はまるで“夏祭り”

提供:トヨタ自動車

第1回大会は1923年に開催

肩車されて高い位置から見ている子供や、柵の最前列に並ぶ親子など、近隣に住む人にとっては、まさに夏を楽しむイベントがル・マン24時間レースのようだ。
肩車されて高い位置から見ている子供や、柵の最前列に並ぶ親子など、近隣に住む人にとっては、まさに夏を楽しむイベントがル・マン24時間レースのようだ。【田口浩次】

 今年も6月18日、午後3時(現地時間)にスタートし、翌19日の午後3時にかけて、24時間の走行距離を競う「第84回ル・マン24時間レース」がいよいよ開催される。


 よく”世界三大○○”や、”世界四大大会”などと言う形容詞があるように、モータースポーツの世界にも最高峰と言われているレースがある。そのひとつが、フランスのル・マン市で開催されるル・マン24時間レースだ。F1のモナコ・グランプリ、米国のインディ500レースと並び、世界三大レースと呼ばれていて、テニスにおける四大大会や、ゴルフにおけるマスターズや全英オープンなどのように、モータースポーツ界においては、ドライバーならば誰しもが、その栄冠を得たいと願っている。


 その歴史は古く、第1回大会は1923年までさかのぼる。突然23年と言われてもピンとこないものだが、誰もが歴史の授業で習った第一次世界大戦が18年に終結してからわずか5年、またはトヨタ自動車が豊田自動織機製作所の自動車部門として誕生した33年より10年も昔の話。もっとわかりやすいところでは、当時の大正時代の日本を襲った関東大震災が23年9月1日と聞くと、その歴史の長さを感じられるかもしれない。


 また、ル・マン24時間レースは、他のレースと比べて、多くのドライバーが「何かが違う」と表現する。元F1ドライバーで、2012年からル・マン24時間レースに挑戦している中嶋一貴に、何が違うのかを尋ねたところ、「レースとはまったく違うものだけれども、日本の夏祭りのような雰囲気を感じますね」と答えてくれた。そして、この中嶋一貴の言う“夏祭り”という感覚は、とても抽象的だが、ドライバーだけでなくエンジニアやメカニックたちからも同じ答えをよく聞くのだ。

公開車検にパレードなどイベント盛りだくさん

トヨタのドライバーたちもトークショーに参加。元F1ドライバーが多いチームとあって、人気が高く、約1時間もトークショーは続いた。
トヨタのドライバーたちもトークショーに参加。元F1ドライバーが多いチームとあって、人気が高く、約1時間もトークショーは続いた。【Getty Images】

 夏祭りと聞くと、有名なところでは京都の祇園祭、大阪の天神祭、そして東京の山王祭があり、さらに盆踊りに代表される、その土地それぞれの夏祭りが必ずある。そして、夏祭りという文化は他の時期の祭りと違って華やかで、祇園祭は約1カ月も続くなど、準備を含めると非常に長い期間行うものが多い。徐々に盛り上がり、クライマックスではピークを迎える。じつは、それこそが、ル・マン24時間レースが夏祭りと似ているところなのかもしれない。


 というのも、F1など他のレースの多くは土日にサーキットに人が集まり、レースはそこで完結する。F1は記者会見が木曜に、練習走行が金曜に予定されているが、やはりサーキットだけで話は終結している。


 一方のル・マン24時間レースは、テストデーと呼ばれる走行が2週間前に始まり、1週間前になると、街の中心部で公開車検を行い、その後サーキットで練習走行や予選を行うが、レーススタート前日の金曜日になると、再び街の中心部で一日かけてパレードを行う。レースにまるで興味がない市民も、この2週間そのものを街を挙げたお祭りとして受け止めていて、公開車検やパレードに足を運ぶ。

多くの人が集まる公開車検

連覇を狙うポルシェの記念撮影。元レッドブルF1ドライバーのマーク・ウエバーがエースドライバーとあってさすがに人気が高かった。
連覇を狙うポルシェの記念撮影。元レッドブルF1ドライバーのマーク・ウエバーがエースドライバーとあってさすがに人気が高かった。【田口浩次】

 ル・マン市中心部にあるリパブリックと呼ばれる広場で開催されている公開車検。これは、レース前のマシンを調べる検査を、街なかで2日間かけて開催するというもの。しかも、サーキットには入場料が必要だが、この公開車検は基本的に無料。そこに足を運べば、世界的に有名なドライバーや、華やかなマシンを目の前にすることができる。当然のことだが、ル・マン市民や、その近隣市民にとっては、格好のイベントで、公開車検初日の日曜、多くのレースファンとともに、親子連れや、若いカップル、はたまたご老人や中高生のグループなど、本当に老若男女を問わない人々で賑わっている。


 たまたまカメラを向けたらニッコリと笑ってくれた男の子に聞いてみると、名前はオーガスティン君(9歳)。近所のお兄さんカップルと一緒に大好きなレースカーを見に来たのだと言う。この公開車検初日は、時折、強い雨が降る天候だったが、雨具完全装備で、ずっと柵前の最前列で頑張る人や、広場のカフェでお祭りの雰囲気を楽しむ人、さらにはお目当てのチームと共に広場内を移動する人など、それぞれの楽しみ方を満喫している。午後2時に始まった公開車検初日は、予定を2時間ほどオーバーし午後8時まで続いた。


 中嶋一貴が「日本の夏祭りのよう……」と表現するのが理解できる。楽しみ方は人それぞれだし、そこに無理強いがない。そして84回目の夏祭りはまさに始まったところだ!


<次ページで街の様子やイベントの模様を写真で紹介>

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