【WRESTLE-1】 “自由すぎる王者”KAIが初防衛 ムタが“イケメン”を魔界に連行!?

高木裕美

KAIは芦野に辛くも勝利

KAIは芦野の挑戦を退け初防衛に成功 【横田修平】

 8日のWRESTLE-1「WRESTLE-1 TOUR 2016 OUTBREAK」東京・後楽園ホール大会では、4大タイトルマッチなどが開催され、1009人を動員した。

 メインイベントのWRESTLE-1チャンピオンシップでは、王者KAIが、昨年デビューの芦野祥太郎を退け初防衛に成功。8.11横浜文化体育館大会でV2戦を行う権利を手に入れるも、自由すぎる言動で周囲を困惑させた。

 5.4後楽園大会で王座に返り咲いたKAIは、あまりにも「自由をはき違えた」言動や、数々のインディー団体への乱入で、これまでの王者像を破壊。「自称WRESTLE-1のエース」時代に、まったく観客から支持されなかったトラウマを払拭したかに思えた。

デビュー間もない芦野に苦しめられたKAI 【横田修平】

 だが、インディー団体登場時の観客の熱狂的な反応に対し、肝心のホームでの観客の反応はまだまだ冷ややか。試合内容でも、キャリア1年あまりの26歳に攻め込まれ、女性ファンを中心に観客も挑戦者を応援。KAIは開始5分で場外のテーブル上へのファイヤーサンダーを決め、破天荒ぶりをアピールすると、垂直落下式ブレーンバスター、LAT、サンダーファイヤーパワーボムと大技を繰り出すも、カウント2。芦野は徹底的にアンクルホールドで締め上げ、あわやという場面を作り上げるも、KAIが一瞬のスキをついての本家公認雁之助クラッチで辛くも3カウントを奪い取った。

 初防衛に成功したKAIは、6.15新宿FACEで開幕するトーナメントに対し「オレが優勝者の挑戦を受けるかどうかは自由。じっくり考えたい」とセオリーを無視。「オレはまだまだ自由に突っ走ります。誰がこの自由を止められるのか。止められるヤツは出て来い!」と呼びかけるも、選手からは全無視されたため、まだ残っていた観客を強制的に巻き込んで「行くぞーっ! 1、2、3、自由だ!」で締めた。

タッグ王座初戴冠で中之上「熱い試合をしたい」

中之上&岡林組がタッグ王座初戴冠 【横田修平】

 セミファイナルのWRESTLE-1タッグチャンピオンシップでは、中之上靖文&岡林裕二(大日本プロレス)組が、火野裕士&KAZMA SAKAMOTOの元KAIENTAI−DOJOコンビを破り、王座初戴冠を果たした。

 中之上がつかまる苦しい展開から、10分過ぎには岡林と火野が、血と肉がほとばしるような激しい逆水平チョップ合戦へ。岡林はダブルのラリアットで王者組をなぎ倒すと、KAZMAをパワーボムで投げ捨て、ふがいない中之上に張り手でゲキ。岡林のゴーレムスプラッシュ、中之上のダイビングエルボードロップの連係を決める。岡林が火野のラリアットでダウンさせられると、中之上もすかさず火野をラリアットで場外へ追いやり、孤立したKAZMAにローリングエルボー2連弾、ナックアウェイとたたみかけて、ついに勝利をつかんだ。

 互いの腰にベルトを巻いた新王者組は「これからも熱い試合をしたい」(中之上)「どんどん上を目指す」(岡林)と、さらなる高みへ上っていくと誓い合った。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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