【ノア】“出戻り”潮崎が杉浦からGHC王座を奪回「ノアの誇りを持って戦っていきます」

高木裕美

「矢野丸藤」がKES撃破でGHCタッグ奪取

最強KESを撃破しGHCタッグを奪回した「矢野丸藤」 【横田修平】

 GHCタッグ王座を新記録となる10度の防衛に成功していたKESこと鈴木軍のランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.組が、ついに王座陥落。丸藤正道&矢野通の「矢野丸藤」が新王者組となった。
 丸藤&矢野組は今年の「グローバル・タッグリーグ戦」決勝戦となった5.4後楽園大会でKESを倒し優勝。だが、5.20後楽園でのシングル前哨戦では、ものの見事に完敗し、王座奪取に暗雲が立ち込めていた。

【横田修平】

 この日も矢野はKESを前に「怖い、怖い」と開始前から戦意喪失。だが、苦戦しながらもコーナーマットをはがし、YTRポーズを決めてドヤ顔を見せると、丸藤がアーチャーのブラックアウトにつかまる大ピンチにも懸命にカット。丸藤もKESの一撃必殺技キラーボムをカウント2で自力でクリアし、最大の危機を切り抜けると、2発目は矢野がスミスへのローブローで阻止。
 丸藤はアーチャーが雪崩式チョークスラムを狙おうとしたところを、逆に雪崩式不知火で切り返し、すかさず虎王2連発を炸裂。難攻不落のツインタワーズを撃破したことで、観客と共に「ヤノマルフジ」の大合唱でポーズを決めて喜びを分かち合った。

金丸が経験と実力の差を見せ付けV2

熊野に経験と実力の差を見せ付け完勝した金丸 【横田修平】

 GHCジュニアヘビー級選手権試合では、王者・金丸義信が、ノア生え抜きの熊野準を退けV2に成功した。一度は王者に「顔じゃねぇ」と一蹴されながらも、実力行使で初挑戦にこぎつけた熊野が、気迫のこもったファイトで食い下がるも、金丸は床の上へのボディースラム、トルネードDDT、ディープインパクトなど、危険度の高い技を連発。熊野も前回3カウントを奪ったフラッシュパッケージで勝負をかけるが、金丸は同じ手は食わないとばかりにカウント2ではね返すと、タッチアウトでフィニッシュ。経験と実力の差を見せ付けた。

邪道&外道名乗りでV3戦はWAY?

邪道&外道の挑戦表明でジュニアタッグは3WAY戦での防衛戦も 【横田修平】

 GHCジュニアヘビー級タッグ選手権では、原田大輔&小峠篤司の桃の青春タッグが、地元・大阪で拳王&大原はじめのケンオーハラを退け防衛に成功。V3戦では、TAKAみちのく&タイチ、邪道&外道との3WAY戦が浮上した。
 開始早々、拳王が場外にテーブルを設置し、小峠、原田を重ねて寝かせたところへダイビングフットスタンプを敢行。見事にテーブルごと真っ二つにされてしまう。一進一退の熱戦が続き、15分過ぎ、桃の青春タッグが大原に合体のニーアッパー。小峠が拳王にキルスイッチを決めて分断する間に、原田が大原にツームストンパイルドライバー、片山ジャーマンスープレックスで勝利した。

 試合後、花道からTAKA&タイチ、そして邪道&外道が姿を見せると、まさかの展開に場内は騒然。「プロレスリング・ノアに真打登場だ」とニヤリと笑った外道は、“おしゃべりマシン”TAKAに一言も話すことを許さず、「世界最強、伝説のタッグチーム、邪道外道がGHCジュニアタッグに挑戦だ」と名乗り。
 王者組、そしてTAKAタイチに対し「レェェベルが違うんだよ」と一喝し、圧倒的な格の違いを見せ付けた。これに対し、原田は自ら3チームによる3WAY戦を提案。「オレたちがもっともっと防衛し、世界のタッグチームと言われるように頑張る」と、邪道&外道超えを誓った。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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