矢島慎也「流れをうまくつかめた」 国際親善試合 ガーナ戦後、選手談話
「序盤で2点トントンと入って、流れをうまくつかめた」と勝因を語った矢島(10番) 【写真は共同】
日本は前半11分に相手のミスを突き矢島慎也が先制ゴールを挙げると、その4分後にも矢島が再び追加点を奪い、試合の主導権を握る。前半30分には、またも相手のミスから最後は富樫敬真が鮮やかなループシュートを決めて前半から3点のリードに成功。その後も勢いに乗る日本はリズムの良いパス回しと、効果的なサイド攻撃を繰り返し、ガーナを自陣に押し込むことに成功するが、ゴールネットを揺らすことはできなかった。逆にガーナが時折見せる鋭いカウンターに苦しめられるシーンもあったが、相手に得点は許さないまま試合終了のホイッスルを迎えた。
試合後、この日2ゴールを決めた矢島慎也は「序盤で2点トントンと入って、流れをうまくつかめた」と勝因を語り、「はね返すときのバネだったり、要所で強いなと感じました」とアフリカ勢との対戦を振り返った。また、この日キャプテンマークを巻いてプレーした熊本出身の植田直通は、「県民を代表してお礼を言いたい」とチャリティーマッチへの感謝を口にすると、「戦う姿勢を見せたかった」と被災地への思いを持ってプレーしたことを明かした。
矢島慎也(ファジアーノ岡山)
点を取れたことは良かったと思います。立ち上がりに勢いを持って入ったというのと、序盤で2点トントンと入って、流れをうまくつかめたかなとは思っています。
(1点目は)左のあの角度はチームで結構練習していたので、うまく練習通りにいったという感じです。あの軌道で蹴ろうかなと思っていました。(序盤から積極的にいこうという意識はあったのか?)前線からと、ロングボールでの大きな展開から入って、向こうの陣内でサッカーをやろうという明確な意図もあったので、それがうまくいったなという感じです。(2点目は)クロスの対応に綻びがあるというか、隙があるので、逆サイドから入っていくのは意識していました。1点を取っていたし、(シュート時に)力を抜いて当てられたのが大きかったです。
(ガーナは)あまり強いとは思わなかったけれど、センターバックがはね返すときのバネだったり、要所で強いなと感じました。五輪でナイジェリアと当たったときはもっとすごいのがいるのかな、と思いながら試合をやっていました。
(背番号が10だったが)やっぱり代表で10番を背負うのは全然違う。そういうことを考えるとプレッシャーがかかるので、あまり考えないようにしていました(笑)。
富樫敬真(横浜F・マリノス)
ゴールシーンを振り返り「冷静になれた」とコメントした富樫(左) 【Getty Images】
(ゴールシーンを振り返って)ちょっとトラップが大き目になったのですが、冷静になれた部分があった。決められて良かったです。(浅野拓磨に)スルーしてもらえるなと感じたが、待っていたら本当にきたのであとは決めるだけでした。キーパーも食いついてきていたのが見えたので、「ループできるかな」と思って打ちました。もう1個、同じような抜け出すシーンがあったのですが、あれももうちょっと先に触っていれば2点目を決めることができた。やっぱり2点目を決められないというのが、まだ自分の実力なのかなと思います。
(後半の終わりにも良い場面があったが)やっぱり後半になってきて、足の疲労感とかいろいろなことが重なって、どうしてもプレーの質が落ちてしまいました。(横浜FMでは)スタメンで出たときでも後半途中に交代してしまうことが多かったので、90分を通してフル出場というのを積み重ねていかないと後半でクオリティーが落ちてきてしまう。そこをもっと向上していけるように、積み重ねていくしかないかなと思います。
植田直通(鹿島アントラーズ)
キャプテンマークを託された植田は「戦う姿勢を見せたかった」と被災地・熊本への思いを語った 【写真は共同】
(ガーナ戦を)熊本の皆さんも見てくれていると思いますし、僕が熊本県民を代表してお礼を言いたいと思います。(植田コールもあったが)僕の家族や知り合いも(会場に)来ていましたし、久しぶりに会った人もいて顔を見てすごく安心しました。今日、勝利という結果を届けられたのはすごく良かったと思います。
(キャプテンマークを託されたが)こういう機会はあまりないですけれど、チャリティーマッチでみんなが熊本のために戦ってくれているなかで、熊本県民は僕だけしかいなかった。まずは僕が戦う姿勢を見せないといけないと思っていました。
(無失点だったが)ゼロに抑えられたのはDFとして良かったです。ただ、前半のあの勢いを後半にも続けていかないといけなかったと思います。課題も少し残ったので、そこは次に生かせればなと思います。ハートは熱く、頭はクールにですね。あまり熱くなり過ぎても良いプレーはできないので、冷静にやりました。
(出血していたが)肘が当たったのかは分からないですけれど、誰かと接触したときに(出血してしまったの)でしょうね。