フォーミュラEパリ大会は成功だったのか? イベントとしては成功だったが…
レース関係者長年の夢が実現
エッフェル塔の華麗な姿をバックに、最新鋭のフォーミュラカーが疾走 【Satoshi NOMA / IMC】
フォーミュラEレースは全電化の自動車レースで、基本的に排ガスを出さず、環境に優しい。自動車の排ガスに頭を悩ませている大都市は、いかに空気汚染から市民生活を守ればいいか試行錯誤だ。クルマを作る側ではなく、使う側の意識を高めなければというのは世界中の大都市の願いだ。
モータースポーツを大都市で開催する意義
フォーミュラEパリ大会のスタートシーン 【Satoshi NOMA / IMC】
そうした意味でも、ジャン・トッドFIA会長、アンヌ・イダルゴ(パリ)市長、アレハンドロ・アガグFEH(フォーミュラEホールディングス)代表の目の付けどころ、そしてその夢を実現させる努力には頭が下がる思いだ。本音が何であろうと、建前が成果を呼ぶのであれば何も批判する必要はない。もちろん重箱の隅を突いて批判する者もいるが、トッドFIA会長はレース前日の会見で「批判は人間の本性だから」と語り、批判する者を許容した。フォーミュラEは批判を内包してしまった。