【ノア】潮崎がグローバルタッグ白星発進 故郷・熊本に優勝&GHC奪取を約束

高木裕美

KESが丸藤&矢野の異色タッグを粉砕

丸藤&矢野の異色タッグは王者KESに完敗 【横田修平】

 無敵の快進撃を続けるKESことランス・アーチャー&デイビー・ボーイ・スミスJr. 組は、丸藤正道&矢野通の異色タッグに完勝。圧倒的な強さを見せ付けた。
 矢野は昨年の1.4東京ドームで丸藤らと共に鈴木軍と対戦。同年2.22後楽園大会では、東京マラソン完走直後に「X」として登場し、丸藤と絶妙なチームワークを見せて勝利に導くと、今年の3.27鈴木軍興行でも窮地に陥った丸藤を救出。打倒・鈴木軍に向け、再び手を組むことになった。

【横田修平】

 矢野はノアのリングでもマイペースを貫くが、通常のコーナーマットと違うターンバックルにはやや苦戦。ようやくはずし、KESをむき出しの金具に打ち付けると、YTRポーズまで成功させるが、十八番の急所蹴りは、アーチャーの足が長すぎて不発。
 一方、スミスは丸藤を滞空式ブレーンバスターで持ち上げながら、空いている片手でYTRポーズを決める余裕を見せつけ、アーチャーとの連係も随所で発動。丸藤をタイガースープレックスで投げると、合体のキラーボムでフィニッシュを決めた。
「強い。痛い。怖い。ダメだ」と早くも逃げ腰の矢野に対し、丸藤は「絶対にベルトを奪い返す」と、1年以上王座を保守するKESからの奪還を誓った。

天コジに大歓声も黒星スタート

【横田修平】

 プロレス界を代表する名タッグチーム、天コジこと天山広吉&小島聡組は、鈴木軍の鈴木みのる&飯塚高史組に敗れ黒星スタートとなった。
 天コジはこれまで、新日本プロレスの「G1タッグリーグ」優勝、全日本プロレスの「世界最強タッグ決定リーグ戦」優勝とメジャー団体のタッグリーグを制覇し、新日本の至宝IWGPタッグ王座を5度も戴冠。ノアマットでも、アウェーとは思えない大歓声で迎えられ、息の合った連係を見せる。

【横田修平】

 10分過ぎには、みのるに合体の天コジカッターを決め、チーム分断に成功するも、小島がエルボーのサポーターを投げ捨てた次の瞬間、みのるが素早くバックに回ってスリーパーで捕獲。セコンドのTAKAが竹刀を手にレフェリーの目線をそらす間に、飯塚のアイアンフィンガーフロムヘルが突き刺さると、すかさずみのるがゴッチ式パイルドライバーでマットに沈めた。

 優勝候補の一角からの勝利にも、みのるは「話にならねぇ。ずっとゆるいところで足踏みしてランニングしているジイさんと、世界最速のスーパーカーの違い」と、数々の栄冠を手にした天コジを過去の遺産とばかりに切り捨てると、「オレたちの目指す場所はナナメ上。肉体的にも精神的にもすべて壊す。仲間であっても、オレより強い、上だという場所は許さない」と、鈴木軍の同門対決であろうとも、容赦なくぶちのめすと吠えた。

「50cmコンビ」が白星発進

【横田修平】

 モハメド ヨネ&クワイエット・ストームの「50cmコンビ」は、中嶋勝彦&マサ北宮の元健介オフィスタッグに快勝。改名して初の試合となる北宮が、パワースラム、タックル、ブレーンバスター、バックドロップと大奮闘するも、ストームがカウンターの50cm腕ラリアットで打ち砕いた。
「最高!」と笑顔を見せるストームに、ヨネも「これからも50cmの腕とアフロで優勝を狙う」と自慢のアフロと豪腕をアピールした。

鈴木軍がジュニアタッグ奪回をアピール

TAKAが「鈴木軍がまた、そのガラクタをかけて遊んでやるよ」とジュニアタッグ挑戦をアピール 【横田修平】

 5.4後楽園で行われるGHCジュニアヘビー級選手権前哨戦として、金丸義信&タイチ&エル・デスペラード&TAKAみちのく組vs.大原はじめ&拳王&原田大輔&小峠篤司組が激突。4.10ディファ有明で行われた次期挑戦者決定戦を制し、挑戦権を手に入れた大原が王者・金丸を挑発するも、金丸は先発を拒否し、ようやくリングインしても何もせずにパートナーにタッチ。場外戦では鉄柵攻撃やイス殴打などのラフファイトを仕掛け、リング上ではディープインパクトを炸裂。だが、大原もケブラドーラコンヒーロで意地を見せた。

 一枚岩の鈴木軍に対し、ライバル同士が手を組んだノアは連係にもほころびが目立ち、デスペラードに拳王が奪われた竹刀で殴られた小峠が、TAKAに丸め込まれて3カウントを献上。GHCジュニアタッグ王者からピンフォールを奪ったTAKAが「鈴木軍がまた、そのガラクタをかけて遊んでやるよ」と桃の青春タッグに王座挑戦を訴えると、原田も「このベルトをかけていつでもやってやるぞ。その代わり、前にデスペラードを病院送りにしたけど、次は2人まとめて相部屋にしてやるよ」と、返り討ちを予告した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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