広角打法に生じた“ズレ”を修正する試み 球界野手最年長・井口資仁の現在地

中島大輔
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辞める前は昔のフォームで……

 まもなく40歳を迎えようとしていた頃から、千葉ロッテの井口資仁は自身の打撃に異変を感じていた。とりわけ打率が2割5分を切った過去2年間、違和感が顕著だ。それは2016年になった今も続く感覚である。

「フェンスの前で捕られてしまうことが、2年間くらい続いています。どうしても引っ張り気味になるバッティングが続いていました」

 きっかけは11年から2年間使われた低反発球、いわゆる「飛ばないボール」だった。以前ほど飛距離が出ず、持ち前の広角打法を崩して引っ張るクセがついてしまった。13年こそ打率2割9分7厘を残したものの、以降は思うような成績を残せなくなる。

(映像制作:ZON)
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著者プロフィール

1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライター、編集者として活動。05年夏、セルティックの中村俊輔を追い掛けてスコットランドに渡り、4年間密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『プロ野球 FA宣言の闇』。2013年から中南米野球の取材を行い、2017年に上梓した『中南米野球はなぜ強いのか』(ともに亜紀書房)がミズノスポーツライター賞の優秀賞。その他の著書に『野球消滅』(新潮新書)と『人を育てる名監督の教え』(双葉社)がある。

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