日本サッカー協会は１７日、都内で会見を開き、２４日に行われるワールドカップ（Ｗ杯）アジア２次予選兼アジアカップ予選のアフガニスタン代表戦と２９日に開催されるシリア戦に臨む、日本代表のメンバー２４名を発表した。

　海外組からはチームの中心的メンバーである本田圭佑や香川真司、岡崎慎司らが順当に選ばれたほか、川島永嗣が昨年６月のシンガポール戦以来となる復帰を果たした。川島の選出理由についてヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、けがの影響を考慮し、コンディションを確認するための選出であると強調。「呼んでどのような状態かを見てみたい。彼がプレーするかどうかはまた別の問題」と説明しながら、ＧＫを４人招集している。

　また、ハリルホジッチ体制では初招集となるハーフナー・マイクも久しぶりの代表復帰。今季１３得点を挙げている得点力を期待し、ハリルホジッチ監督も「彼を使うときは、しっかりとオーガナイズを変えて、彼が合わせられるようにしなくていけない」とコメント。「２つの違ったオーガナイズを使うと思う」と、戦術面でも変化を加える２試合となることを示唆した。

登壇者：
ヴァイッド・ハリルホジッチ（サッカー日本代表 監督）
霜田正浩（日本サッカー協会 技術委員長）

霜田　昨年１０月、１１月はアウェーでの試合でした。この２試合はホームで、日本のサポータの前でしっかりと勝敗にこだわって、良い結果を出したいと思っています。２０１６年日本代表のスタートですので、しっかりと結果を出して、次のステップに進みたいと思っています。

ハリルホジッチ　皆さん、こんにちは。今シーズン初めての合宿が始まる。そして、２次予選の最後の２試合が待っている。この２試合、われわれにとっては重要だし、１位でいたいと思っている。目的は２試合勝つこと。そして、チャレンジを続けたいのは、失点をしないこと。そのうえで、できるだけたくさんの得点を取ることが重要となる。また、ＦＩＦＡランキングはアジアで２位なのでそれを維持したい。そのあと、最終予選に向けてのドロー（抽選）があるので、そこに向けて重要になってくる。

　われわれの仕事の２年目が始まる。２年目はチームが守備面も攻撃面も向上してほしいと思っている。そしてわれわれは２カ月かけてチームを分析した。映像もたくさん見た。どのディテールを伸ばさなければいけないか、ということを完璧に把握している。

　受け持つ選手の個人の長所を生かして戦っていくことは変わらない。そして日本のアイデンティティーを見つけていかなければいけない。そのためにいろいろなところを移動し、ディスカッションもたくさんしてきた。国内合宿も体の状態を知るために、国内組だけでやった。そして「もっとトレーニングを積んでほしい」とメッセージも伝えた。まだまだＡ代表に定着するレベルに達していない選手も何人かいた。今回のＡ代表には半分ほど国内組が選ばれているが先発を勝ち取ってほしい。資格があるものしかＡ代表には呼べない。われわれは正確なものを求めているし、何人かの選手はもっと努力をしなければならない。

ハリルホジッチ　いくつか気づいた点がある。Ｊリーグの２節までを見たが、昨シーズンよりも戦う意識、デュエルが向上している。しかし、ＡＣＬ（ＡＦＣチャンピオンズリーグ）を見れば中国、韓国、オーストラリア相手に厳しい状況になっている。彼らと最終予選を戦う可能性が高い。そのために、海外組、国内組含めて、われわれのプレーを向上させなければいけないという話をした。この予選突破のために、もっと野心を持ってほしい。

＜メンバー発表＞

ＧＫ：
川島 永嗣（ダンディー・ユナイテッド／スコットランド）
西川周作（浦和レッズ）
東口順昭（ガンバ大阪）
林彰洋（サガン鳥栖）

ＤＦ：
長友佑都（インテル／イタリア）
槙野智章（浦和レッズ）
森重真人（FC東京）
吉田麻也（サウサンプトン／イングランド）
藤春廣輝（ガンバ大阪）
酒井宏樹（ハノーファー９６／ドイツ）
酒井高徳（ハンブルガーＳＶ／ドイツ）
昌子源（鹿島アントラーズ）

ＭＦ：
長谷部誠（フランクフルト／ドイツ）
柏木陽介（浦和レッズ）
香川真司（ドルトムント／ドイツ）
清武弘嗣（ハノーファー９６／ドイツ）
山口蛍（ハノーファー９６／ドイツ）
原口元気（ヘルタ・ベルリン／ドイツ）

ＦＷ：
岡崎慎司（レスター・シティ／イングランド）
本田圭佑（ＡＣミラン／イタリア）
ハーフナー・マイク（ＡＤＯデンハーグ／オランダ）
小林悠（川崎フロンターレ）
金崎夢生（鹿島アントラーズ）
宇佐美貴史（ガンバ大阪）