フロリダで並ぶ背番号「51」と「25」 キャンプで際立つイチローとボンズの存在

丹羽政善
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キャンプで対面したイチロー(右)とボンズ 【Getty Images】

 フロリダ州ジュピターで行われているマーリンズのキャンプ。打撃練習のとき、イチローと歴代最多本塁打記録を持つ打撃コーチのバリー・ボンズが並ぶことがある。

「51」と「25」。

 2000年代のメジャーリーグを知っている人なら、衝撃的な2ショットだ。キャンプ序盤、2人が並んで立っていると背中でシャッターの音が鳴り響いた。

 そんなボンズのことをイチローは、「同じユニホーム着るなんて、立場が違うとはいえ考えられないこと」と驚きをにじませ、今なお際立つボンズの存在感をこう表現した。 
「それはやっぱね、残してきたものが違い過ぎる。でも、僕以外のチームメートと、僕は違う気持ちでいるかもしれない」

“違う気持ち”というのは、ボンズの全盛期を選手として接してきたイチローと、ファンとして見てきた若い選手では、感じ方に違いあるのでは、ということのようだが、チームメートからはこんな視線を感じるそうだ。

「(2人が)どうやって接するんだろうって、周りのみんながそこに興味がある」

 誰もが認めるスーパースター2人。もちろんボンズには依然ダーティなイメージがつきまとうものの、20代の選手らにとっては憧れの2人の絡みに心躍らせる。

 そんな一方、ボンズはどうイチローを見ているのか。キャンプが始まってすぐ、彼は所用でサンフランシスコに戻った。葬儀に出ていたとのことだが、帰って来た初日に取材を試みた。
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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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