箱根ランナーが東京で見せた新潮流 学生の意識に変化、増えるマラソン挑戦
果敢に攻めた東洋大・服部
「自分の持ち味は30キロを過ぎてから1キロ3分を切るペースで思い切っていけるところ。それを発揮することはできました。ただまだ力と心の弱さがあります。これからは30キロまで3分ペースできても、それができるようにしたいですし、35キロ以降も粘れるようにしたい」
攻めの走りで見せ場をつくった東洋大の服部。酒井監督も今後に期待を寄せる 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
陸連も学生の挑戦を高評価
箱根駅伝の高速化が進む現在、そのエース区間を担う選手の多くはペースメーカーがいる中、3分ペースで進むマラソンへの抵抗感を持っていない。今回、参加した学生選手がそろって収穫を口にしたように、マラソンへの意欲があり、その準備ができるのであれば早い段階で挑戦することは大きな意味がある。実業団選手にも刺激となってこれまで以上の競争も生まれるだろう。そうなれば男子マラソンはもっと活性化していくはずだ。
「僕たちが一歩を踏み出し、そして下の世代も続いてくれたら」
レース後、下田はこうコメントを残した。今回の結果で学生のマラソン挑戦の流れがより加速することを期待したい。
リオ五輪へ向けての収穫は乏しかったが、2020年東京五輪に向けては光の見えた大会となった。