宍戸大樹が引退発表 SBエースとして活躍 現エース鈴木は痛恨の2連敗

長谷川亮

4.3後楽園ホールでラストマッチ

長くSBのエースとして活躍した宍戸大樹が引退を発表 【長谷川亮】

 シュートボクシング(SB)の「SHOOT BOXING2016 act.1」が13日、東京・後楽園ホールで開催された。
 大会中盤、休憩明けのあいさつでは長くSBのエースとして活躍した宍戸大樹が次回4月3日大会(東京・後楽園ホール)での引退を発表。「これからは自分が培ったものを後輩たちに伝授していきたいと思います」と話し、SB魂を若き選手たちに託すこととなった。

宿敵タップロン“に3度目の正直”ならず

SB現エース鈴木博昭はタップロンと3度目の対戦 【長谷川亮】

 その宍戸を2012年6月の直接対決で下し、SB現エースである“怪物くん”鈴木博昭(SB世界スーパーライト級王者)はメインイベントに登場し、タップロン・ハーデスワークアウトと対戦。
 過去2回(10年9月、15年6月)タップロンに敗れている鈴木は“3度目の正直”を期して臨み、1Rこそスイングフックを打ち込み期待を抱かせたが、タップロンは2R以降組み付きを強化して強打を振るわせず、快音を響かせる右ミドルで鈴木の左わき腹をミミズ腫れにして終了。

宿敵タップロンに3度目の敗戦を喫した鈴木はガックリとうなだれた 【長谷川亮】

 僅差の内容であったがジャッジは30−29で2者が支持をし(もう1人は29−29でドロー)タップロンが勝利。対タップロン3連敗となってしまった鈴木はガックリとうなだれ、昨年12月のザカリア・ゾウガリー戦に続く黒星となってしまった。しかし、SBのエースとして立ち止まることの許されない鈴木は、さらなる試練として3月にはRISE3階級王者・裕樹とのアウェーでの一戦(3月26日「RISE 110」)が待っている。

坂本を破った北斗拳太郎が“SBの救世主”に名乗り

Sウェルター級王者・坂本を下した北斗拳太郎が“SBの救世主”に名乗り 【長谷川亮】

 昨年30周年を迎え、宍戸も引退と代替わりを感じさせるSBだが、セミファイナルでは鈴木とともに今後のSBを担っていくSB日本スーパーウェルター級(70kg)王者・坂本優起がJ−NETWORK同級王者・北斗拳太郎に判定負け。

 ボスジム所属で「ボス神拳伝承者」を名乗る北斗は、「世紀末救世主伝説」として知られた某有名マンガの主人公を思わせるファイター。試合前のVTRにはジャギとバットを思わせるキャラクターも登場し、笑いを呼ぶやり取りで観客の心をつかむ。

 入場時には経絡秘孔を突き相手が爆発するかのパフォーマンスも見せた北斗は、しかしただのイロモノではなく、昨年8月に続く再戦となったこの日の試合でも坂本を再び撃破。間合いを置き坂本の蹴りを誘うと、そこへ強打のカウンターを合わせ、接近戦では人力車夫として知られる坂本を上回るフィジカルで押し込み、3−0の判定勝ち。

 試合後は「シーザー老師、今後私が外敵とSB代表としてやることを検討してくれ」とSB協会シーザー武志会長にリクエストすると、「SBの掟は俺が守る」と決めゼリフも見せ、クセになる存在感を残しリングを後にした。

再起戦勝利の内藤が那須川へのリベンジを宣言

KOで再起戦を飾った内藤は那須川へのリベンジを宣言 【長谷川亮】

 鈴木、坂本の両王者が破れてしまったこのSBだが、セミファイナル前の第8試合ではSB日本スーパーバンタム級(55kg)王者・内藤大樹が3RKO勝ち。昨年BLADE 55kg日本トーナメントで決勝に進出するも那須川天心に敗れた内藤は、そのトーナメントで最も那須川を苦しめた小笠原裕典と対戦。

 優勢に進めるも2R、左フックからつないだ小笠原の跳びヒザを浴び、内藤はダウンを喫してしまう。しかしフィニッシュに来た小笠原をとらえると投げを見舞い、シュートポイントを取り返す。そして3R開始早々、小笠原のバックブローをかわした内藤はそこへ右ストレートを直撃させると打ち倒してノックアウト。那須川戦以来となる再起戦を飾り、試合後は那須川へのリベンジを宣言した。

RIZIN勝利のRENAがSB愛をアピール

RIZIN勝利のRENAは「次はSBルールで試合をしたい」とアピール 【長谷川亮】

 この日は試合出場はなかったがファンへのあいさつでリングに上がったRENAは、大晦日「RIZIN」での勝利を報告し、「またMMAをやるかは分からないんですけど、次はSBルールで試合をしたいと思ってるのでよろしくお願いします」と“SB愛”を語りつつファンにアピールをした。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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