豊マジック炸裂、モーリスは世界の主役へ 奥野庸介の香港国際レース回顧
香港カップ 武豊&エイシンヒカリ人馬一体
武豊マジックが炸裂! エイシンヒカリが香港カップを鮮やかに逃げ切った 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
エイシンヒカリ(武豊騎手、単勝38倍・9番人気)は、逃げ馬には不利な11番枠からの発走だったが、素早い動きで最初のコーナーに入る手前で単騎先頭に立ち、1000m通過を61秒5(推定)という緩ペースに持ち込んだ。直線入り口では後続馬群を引きつけて突き放す二枚腰を繰り出し、人馬一体となって世界の強豪を相手に堂々のG1制覇を飾った。
1馬身差の2着に直線で内を突いて差を詰めたヌーヴォレコルト(R.ムーア騎手、単勝9.4.倍・6番人気)。昨年の覇者で単勝3.4倍の1番人気に支持されたデザインズオンロームはなし崩しに脚を使わされて、持ち前の破壊力が封じられて4着。2番人気の欧州馬フリーイーグルは3番手追走も直線で馬群に沈み、しんがり13着に大敗した。
ステファノス(戸崎圭太騎手、単勝16倍・8番人気)は、8番手から直線順位を下げて10着で入線。オーストラリアのJ.マクドナルドを鞍上に迎えたサトノアラジン(単勝90倍、11番人気)はエイシンヒカリのつくるペースに乗り切れず11着に終わった。
まさに人馬一体! 武豊は8年ぶり8度目の国際GI制覇 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
香港での日本馬のワンツーは2002年のG1クイーンエリザベス2世C(エイシンプレストンが優勝、2着にアグネスデジタル)以来。武豊騎手の海外G1制覇は8年ぶり8度目となった。