小久保監督「選手たちに感謝したい」 プレミア12・3位決定戦後コメント

スポーツナビ
 初開催となった「世界野球プレミア12」の3位決定戦が21日、東京ドームで行われ、野球日本代表「侍ジャパン」はメキシコに11対1でコールド勝ちし、3位で大会を終えた。

山田(背番号23)を迎える小久保監督(右から2人目) 【Getty Images】

 悪夢のような敗戦から2日。メキシコと対戦した侍ジャパンは、敗戦の憂さを晴らすかのように、打線が爆発した。初回に山田哲人のソロで先制すると、2回には山田の2打席連続の本塁打、中田翔の今大会第3号となる2ラン、そして、松田宣浩の2ランで一挙7得点を挙げると、とどめは7回に秋山翔吾が2ランを放ち、コールドでメキシコを下した。

 試合後、小久保裕紀監督は「選手たちは1日の休みをはさんで切り替えてくれた。選手たちに感謝したい」と話すも、「(準決勝・韓国戦は)人生で一番重い1敗。侍ジャパンへの期待を感じていたので、応えられずに残念」と優勝できなかった悔しさをにじませた。

 メジャーリーガーも参加予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC、2017年3月予定)で世界一奪還を目指す侍ジャパン。小久保監督にとって、初となる国際大会は悔しさだけが残る大会となった。

「不本意な結果に終わり非常に悔しい」

 以下は小久保監督と山田の試合後のコメント。

小久保監督 1つの目標(優勝)を達成できずに迎えた3位決定戦でしたが、選手たちは1日の休みをはさんで切り替えてくれました。そのおかげで打線が爆発して、いい戦いをしてくれました。選手たちに感謝したいと思います。

山田 世界一を目指していましたが、(準決勝・韓国戦で)負けてしまってショックで落ち込んでいました。ですが、監督から言われた通り、切り替えて戦うようにミーティングでも話し合って、しっかり切り替えてメキシコ戦に挑めました。

――3位という結果を受けて、監督として初めての国際大会で学んだこと。2017年WBCに向けて見えた課題は?

小久保監督 3位の監督なので、あれこれ言うのは失礼だと思います。ひとつだけ、人生で一番重い1敗を喫したと言えます。もろもろの課題は(チームの)中で消化します。

――山田選手に質問です。初めての真剣勝負の場でチャンスメークをしたり、本塁打を打ったりと活躍しましたが、この20日間をどのような財産にしますか?

山田 シーズンと違った緊張感の中でやらせてもらって、打席の中でも緊張しました。僕の後ろには筒香さん、中田さんら調子の良いバッターが多かったです。この20日間四球、出塁することにこだわって得点にからむことに集中して戦っていました。

――侍ジャパンが常設化されて、日の丸をつける意識、変化はありましたか?

山田 シーズン中に活躍しないと日の丸を背負えないので、シーズン中からしっかり結果を出そうと思っています。

――プレミア12と(昨秋の)日米野球の違いは感じましたか?

山田 緊張感が全然違いました。今まで選ばれた試合は親善試合だったので、負けていいという気持ちはなかったですが、今回は負けられない試合で1球1球集中したので疲れました。

――監督に聞きます。今回は第1回大会で、WBCとはメンバー、環境も違う手探りの大会でしたが、常設化された代表への意義は?

小久保監督 WBCとの1番の違いは開催時期だと思います。いろいろな方々からの意見で、11月のこの時期まで……という意見も出ていましたが、選手を預かる方としてはシーズンを戦った選手たちの姿がイメージしやすかったです。3月はひと冬越えて、早めに(身体を)つくらないといけない、というのがあり、招集する側としてはその年の活躍を素直に反映させる、という意味で選考しました。

 1回目の大会で準決勝、決勝は日本開催ということで、日本が世界一にならなければいけないという思いでやってきました。不本意な結果に終わったので非常に悔しいです。選手は11月2日から戦って、予選も含めて日本のファンからの注目度もあり、侍ジャパンへの期待を感じていたので、応えられずに残念です。ただ、選手たちは本当によくやってくれたと思います。

――17年WBCに向けて強化試合が中心となるであろう来年のビジョンは?

小久保監督 選手にはこのオフ、良いオフを過ごしてもらって、来年、今回招集した選手の良い活躍を願っています。構想はありますが、その都度話をしていきたいと思います。
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