木村ミノル、K-1メイン決定に絶口調「クレイジーでスパイシーな試合見せる」

長谷川亮

K-1メインはゲーオvs.木村の王座戦に決定

「『K−1 WORLD GP 2015』11.21代々木決戦・大決起集会」に各階級の王者が勢ぞろい 【長谷川亮】

 都内・東京スカイツリータウンにおいて8日、「『K−1 WORLD GP 2015』11.21代々木決戦・大決起集会」が開催され、代々木競技場第二体育館で行われる大会の全試合順、そして2016年のK−1大会スケジュールが発表となった。

 −55kg・−60kg・−65kg・−70kgの各階級タイトルマッチが実施される今大会、どの階級のチャンピオンシップがメインに配されるか注目を集めたが、その座を射止めたのは−65kg級王座を争う王者ゲーオ・フェアテックスと挑戦者・木村“フィリップ”ミノルの一戦。

因縁の魔裟斗もバッサリ「あいつを見返します」

11.21K-1のメインイベントが決まり上機嫌の木村ミノルは、大みそかに一夜限りの復帰が決まったレジェンド魔裟斗も口撃 【長谷川亮】

 以前から大会メインを要求していた木村はこの決定に上機嫌で、スキップするようにしてイベントエリアに登場。置かれたゲーオのパネルの首を折り曲げ、バックブローも見舞うなどやりたい放題に振る舞う。得意のトークも好調で、「クレイジーでスパイシーな試合で、メッシの試合をたくさん見たので、メッシの足さばきでかき回してやる」と怪気炎を上げた。

 さらに絶口調の木村は止まらず、K−1のレジェンドで大みそかに一夜限定の復帰を果たす魔裟斗に対しても「ロートルが出てもつまらない」、「ゲーオ戦の前に『4秒で負けるなよ』って言われて、何言ってんだ、見返してやろうと思って頑張ったんで、あいつを見返します」と噛みつき、場内の空気を凍り付かせる一場面もあった。

 木村はしかし、続いて「俺は時代と戦ってます。時代を動かすためにはどれだけ嫌われても罵られても構わない。時代を作っていきます」と意志表明し、「ベルトを獲って王者の風格を身に着けたい」と王座奪取を誓った。

 大会は全11試合で行われ、ゲーオvs.木村戦が第11試合、タイトルマッチは順に第8試合が−55kg級の武尊vs.チャールズ・ボンジョバーニ戦、第9試合が−60kg級の卜部功也vs.卜部弘嵩戦、第10試合が−70kg級のマラット・グレゴリアンvs.サニー・ダルベック戦となる。

 なお、2016年のK−1は3月4日(金)、4月24日(日)、6月24日(金)、9月19日(月・祝)、11月3日(木・祝)と今年の4回から5回に増加して開催を予定(会場はいずれも東京・国立代々木競技場第二体育館)。また、イベントではK−1非公認キャラクターで、さとうけいいち氏デザインによるオリジナルキャラクター「タロー」もお披露目となった。

イベント出席選手のコメント

「兄弟で試合するのは最後」と、兄・弘嵩とのタイトルマッチに意気込む60垉蕾者・卜部功也 【長谷川亮】

■木村“フィリップ”ミノル
「ピリピリした緊張はなく、ピースな、ピースメンで落ち着いてます。楽しい、クレイジーな試合をします。かき回してやろうと思ってます。1Rから頭の悪い奴で、クレイジーな感じで行こうと思います。今回はメッシの試合をたくさん見たので、メッシワールドで、それを試合でやります。クレイジーでスパイシーな試合で、メッシの足さばきでかき回してやろうかなと。
 ベルトを獲らないと始まらないと思うんで、ベルトを獲って王者の風格を身に着けたいと思います。
 今までのK−1って魔裟斗選手ですか、よく分からないんですけど、大みそかにまた復帰するみたいで、ロートルが出てもつまらないと思うので、ゲーオ戦の前にも魔裟斗選手に『4秒で負けるなよ』って言われて、“何言ってんだ、こいつ。見返してやろう”と思って頑張ったんで、あいつを見返します。
 俺は時代と戦ってます。時代を動かすためにはどれだけ嫌われても罵られても構わないです。時代を作っていきます」

■卜部功也
「(試合が決まって)2週間ぐらいは寝られませんでした。1、2時間して目を覚まして、走りに行ったりしていました。弟としてはやらない方がいいのかなと思うけど、選手としては負けられないので、勝ちに行くためのトレーニングをしています。(挑戦は)実力で勝ち取ったもので、周りを見ても抜けていると思います。でも、僕は譲りません。
 兄は僕が持ってないものを持っている選手で、気の強い性格を前に出した倒しにいくスタイル。お互いのことは全部分かりきっているので、知らない部分で戦うしかないです。K−1史上初の兄弟でのタイトルが決まりました。もうこういう試合はラストかもしれない。兄弟で試合するのは最後だと思うので、ぜひ注目お願いします」

■卜部弘嵩
「試合が楽しみです。(今回は)お互い無傷な状態なので思いっきり戦えると思います。最近は会うことはあるけど、目を合わせることはないです。1カ月以上話してないですし、目を合わせることもないです。
 複雑な気持ちもありますけど、楽しみな気持ちのが方が大きいです。1月の大会が終わってから、ずっと再戦しろって言い続けて、9月にKrushのタイトルをKOで防衛して、功也がリングサイドで見ていたので、そこで煽って決まったカードです。
 かなり追い込んでやってきたので、前回とは違う試合になると思います。やっぱり僕はKOすることが一番だと思っているので、KOを狙っています。功也はチャンピオンになってよりクレバーに戦っていると思います。11月21日は兄貴の強さをしっかり見せてチャンピオンになれると思います。みなさん是非見に来てください」

「特にメインには一番負けたくない」と闘志を燃やす55kg級王者・武尊 【長谷川亮】

■武尊
「(対戦相手のボンジョバーニは)パンチ力がすごくあるので、サウスポーなんですけど右のパンチも強かったので警戒しないといけないなと思いました。相手が無敗で期待されていたりすると、初めて黒星をつけてやるのが一番の快感というか。モチベーションが高い方が試合も楽しみになってきます。
(タイトルマッチで一番最初の試合順であることは)めっちゃムカついたんですけど、“武尊をメインにしておけばよかった”という試合をするので大丈夫です。特にメインには一番負けたくないです。
 55Kgが一番面白い、武尊の試合が一番面白かったと言わせます。バク宙見せるんで、応援よろしくお願いします」

■左右田泰臣
「僕が選手として目指してるもの、方向に野杁選手がいるので、すごくワクワクしています。K−1にはいろんな選手、スター、華がある選手がいるが、僕は本物路線を目指してやっていて、そこに野杁選手がいるのでワクワクします。
(−65垉薀織ぅ肇襯泪奪舛痢僕汁曚箸いΔ希望はゲーオ。3度目の正直でベルトを獲りたいので、勝ってベルトを持ってしっかり待っていてほしい。4つのタイトルマッチがありますが、それとは違う色を出して目立ちたいと思います」

■野杁正明
「僕自身もワクワクしている試合です。前回は不甲斐ない試合に終わったので、強い姿を見せたい。この世界は結果を残さないと次はないと思っているので、しっかり勝ちに行きたい。
 日本人選手といろいろやらせてもらって、ほとんど勝っているので、日本人とやるなら僕にとってメリットあるのは左右田選手だけかなと。強い選手ですごい選手と思っているけど、自分も左右田選手も負けが少ない選手で、タイプ的には似てるかなと思います。
(−65垉薀織ぅ肇襯泪奪舛蓮頬妖にはどっちが勝ってもいい。どっちが勝っても、僕はどちらもやりたい選手です。どちらとやるにしても僕の中では攻略できているので、どちらでも大丈夫です。
 僕と左右田選手にしかできない雰囲気作りをしますので、最初から最後まで目を離さないで見てほしいと思います」

■大雅
「(55圓ら階級を上げたが、不安は)ないです。パワーもスピードも上がっているので逆に楽しみです。今はすごく調子がいいです。判定になるような試合をしてもつまらないと思うので、思い切りKOを狙っていきたいと思います。KOにこだわって、絶対倒しに行きます」

■レオナ・ペタス
「お客さんがたくさんいて緊張しています。K−1はレベルの高い選手がいて演出がよくて、いいところだと思っています。(大雅は)前回の試合の時からスパーリングをしてもらっていて、やるのは初めてじゃないんですけど、いい試合します。頑張ります。
 今日の喋りの100倍ぐらいはいい試合をすると思うので、よろしくお願いします」

■大沢文也

「再戦っていう形になりましたが、初めて戦うつもりでやります。浩太朗はガンガン来ると思うので、いいものを見せられると思います。僕がカウンターパンチャーで、浩太朗がガンガンくるファイターなので、パンチが当たるか、僕のが当たって沈めるかを見てほしいと思います。
 前に出るとかだったら誰でもできると思うので、僕は誰よりも技術があると思っているので、僕の技術を見に来てください」

■島野浩太朗
「前回は試合をやることだけ集中してました。大沢選手には男として感じるものがあって、自分にとって大きい1試合で1年半経つので、やってきたことをぶつけたい。すごくたぎっています。
 思い切り殴りに行って、自分も殴られて、全開で行くんでお願いします」

■平本蓮
「(9月の木村戦は)K−1甲子園王者からK−1ファイターの一人として見てもらえると思ったので引き受けて、負けてしまいましたが、すごくあの試合でレベルアップできたし、試合も楽しくて、マサロとやった時の木村選手より僕とやった時の木村選手の方が数倍強いと思うので、マサロには自信があります。
 マサロは身体能力が高そうで、基礎がしっかりしていてリーチも長くて危ないと思うので、この前みたいに熱くならず、冷静に追い詰めていきたいです。
 立ち技、キックボクシングではK−1が世界でナンバー1の団体だと思うので、盛り上げて突っ走っていきたいと思うので、応援お願いします」
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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