コートの速さ、ボールの飛びとは!? 杉山愛コラム「愛’s EYE」
ハードコートは速く、クレーコートは遅い
「速い」タイプのハードコートである有明コロシアム 【写真:アフロスポーツ】
「コートの速さ」というのはいわゆる球足の速さのことで、ハードコートやクレーコートなどサーフェースによって大きく違います。基本的にハードコートは速く、クレーコートは遅いのですが、同じハードコートでも違いがあります。分かりやすく言えば、表面を触ったときに、つるつるしているか、ざらざらなのかという違いです。つるつるしているとバウンドしたときに少し滑る感覚があり、「速い」と感じます。
一方で、やすりをかけたようにざらざらしているコートもあり、これはサーフェースのざらざらによる摩擦の力が働き、球足が遅くなります。感覚だけでなく実際にバウンド後の球速も異なるので、遅いコートの場合、打つまでに「時間がある」と感じられます。
顕著に感じられるボールの違い
クレーコートでも「早い/遅い」の違いがあります。表面のクレー(土)そのものに「重い/軽い」などの違いがあるからです。全仏オープンのローランギャロスは「速め」のクレーコート。パウダー状の細かいクレーですが、しっかり固められていて、実際、固いと感じられます。イレギュラーバウンドもほとんどない整ったコートで、私にとっては一番プレーしやすいクレーコートでした。
ボールはブランドやコートによっても感触が異なってくるため、選手たちにはそれにアジャストする力が求められる 【写真:アフロ】
同じボールでもコートサーフェースによって選手の感じ方は大きく異なります。例えば、速いハードコートの翌週が遅いハードコートの大会になったりすると、ボールは同じでも重く感じられる場合があります。さらに、選手個々とコートサーフェスの相性もありますから、そこがしっくりこないと「どうもボールの収まりが悪い」ということになってしまいます。このようにいろいろな要素が関係するので、合っているか合っていないかで、プレーしやすい大会、難しい大会と大きな幅が出てきてしまいます。
トップ選手に求められる力
好き嫌いという要素もあるので、選手全員に合ったプレー環境というのは、ほとんどありません。サーフェースやボールに関して、どの選手からも異議が出ない大会はありますが、全員にとって最高というのもなかなかないということが言えます。1年を通してトップで戦う選手は、いかなるサーフェースの早さでも、ボールの違いにも対応できる力がある、ということが言えると思います。
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12月2日(水)〜20日(日)[大会第1日第1試合無料放送]
<スケジュール>
日本大会 12月2日(水)〜4日(金)
フィリピン大会 12月6日(日)〜8日(火)
インド大会 12月10日(木)〜12日(土)
UAE大会 12月14日(月)〜16日(水)
シンガポール大会 12月18日(金)〜20日(日)
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