「ユヅルを意識しないわけではない」
パトリック・チャンが明かす復帰への思い
今季から競技に復帰するチャンが、現在の心境や今後の目標について語ってくれた
今季から競技に復帰するチャンが、現在の心境や今後の目標について語ってくれた【スポーツナビ】

 2011年からフィギュアスケートの世界選手権を3連覇し、ソチ五輪では羽生結弦(ANA)と金メダルを争ったパトリック・チャンが競技に戻ってきた。1年間の休養を経て、出場した10月のジャパンオープンでは6選手中3位。ブランクを感じさせる演技となってしまったが、「今季は“積み上げる年”になると思います。パーフェクトとはいかないでしょう。どちらかと言えば、次の平昌五輪に向けて作り上げていく年ですね」と、24歳の元世界王者に焦りはない。


 グランプリ(GP)シリーズ復帰戦となるスケートカナダでは、くしくも羽生と顔を合わせる。あくまで自分の演技に集中すると言いつつも、「ユヅルを意識しないわけじゃない」と対抗心ものぞかせている。再びトップ戦線に戻ってくるチャンに、現在の心境や休養中に得たもの、今後の目標などについて語ってもらった。

今季は“積み上げる年”

――1年間休養して今季の試合を迎えるにあたり、今どんな気持ちですか?


 すごくナーバスになっていたんです。昨季は今までと違った日々を過ごしてきましたが、競技会にしてもショーにしても、今季は違ったレベルで専念することが求められてきます。肉体的・精神的に競技者に戻るために、食べることもトレーニングになり、練習も明らかに違うものになりました。


――まだ競技に復帰したばかりですが、技術はソチ五輪時のレベルに戻ってきていますか?


 明らかに昨年より良くなっています。ショーにたくさん出たことで円熟味が増したし、観客やジャッジの前でも気持ち良く演技できるようになりました。技術的な面だと、ジャンプが良くなってきました。本格的な練習を再開した当初は、最初からやり直しといった感じで、4回転やトリプルアクセルなどはなかなか難しかったですけどね。今季は“積み上げる年”になると思います。パーフェクトとはいかないでしょう。どちらかと言えば、次の平昌五輪に向けて作り上げていく年ですね。

ジャパンオープンではブランクを感じさせる演技で6選手中3位。それでもチャンに焦りはない
ジャパンオープンではブランクを感じさせる演技で6選手中3位。それでもチャンに焦りはない【坂本清】

――休養期間中、男子フィギュアスケート界を外側から見られたと思いますが、どう感じましたか?


 実は昨シーズンはそんなに試合を見ていないんです。ショーで忙しかったし、休みを取っていましたから。他人のスケーティングをたくさん見ていたら、どうしてもそこから離れられない。そういうことはしたくなかったんです。昨年は気持ち的にリラックスするための1年で、試合がどうとか、他のスケーターがどうということは考えないようにしていました。ただ、自分が休養しなかったら出たと思われる試合の結果は確認するようにしていました。ハビエル(・フェルナンデス)やユヅル(羽生)、デニス(・テン)が多くの試合で表彰台に上っていましたよね。でも、本当にそれくらいかな。何か特定のことを見たり聞いたりということをは、必ずしもやっていたわけではありません。ただ、いったん競技の世界から離れて、そこで得た何かをリンクに持ち帰り、自分の演技がさらに良くなればと思っています。

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