女性がゴルフに行くきっかけは8割が男性 ゴルフなう 第2回

北村収

【写真提供:CURUCURU】

 最近、ゴルフ場でよく見かけるようになった女性の姿。女性だけでラウンドされている方や、さらには女性だけのコンペ(競技会)も珍しくない。一方で、ゴルフを始めたいけど、どうしたら良いかが分からないという声も聞く。

 そこで、約4万人の女性会員を抱える女性ゴルフコミュニティサイトを運営するキュルキュルCEOの時田由美子さんに、ゴルフを満喫している女性ゴルファーの特徴や、ゴルフを始めてみたい女性へのアドバイスを聞いてみた。

ゴルフの初期投資はそれほど高くない!?

「ゴルフを始めるに当たっての初期投資って、実はそれほど高くないんですよ。弊社が運営している女性ゴルファーのゴルフコミュニティーサイト『キュルキュル』で実施したアンケートによると、ゴルフを始めた女性の約40%の方は、ハーフセット(14本のフルセットの半分の7本前後の本数で組合わされたクラブセットのこと)のクラブから始めています。

 女性は男性と違って中古は嫌がる方が多いのですが、ハーフセットならピカピカの新品でも3〜4万円程度で購入できるものも多いので、一般のOLの方でも手が届くようです。

キュルキュルCEOの時田由美子さん 【写真提供:CURUCURU】

 また、プレー中に着るものに関しても、普段着ているお洋服の中にゴルフプレー中に着用してもおかしくないものが結構あるので、ウエアの費用もそれほどかかりません。

 さらに平日に休みが取りやすい方だったら、関東近郊でもランチ付で平日なら5000円くらいでラウンドできるところもあります。以上のようにそれほどお金をかけずにゴルフを始めている女性が多いですね」

多くが「ゴルフを始めて良かった」と語る

 また、女性ゴルファーの多くがゴルフを始めて良かったと言っているという。

「ゴルフをやって何がよかったかのアンケートを取ったことがあるのですが、1番多かったのは『余暇の充実』という回答でした。

 2番目は『友達ができた』です。ゴルフは基本的に4人でラウンドしますが、欠員がでると補充していくので自動的に新しい友達が増えていくんですよね。

【写真提供:CURUCURU】

 3番目は『社外の人脈が広がった』、4番目は『社内のコミュニケーションが深まった』という回答で、多くの方がゴルフを通じて仲間との交流を楽しんでいるんです。ちなみに彼氏ができたという方も結構多いんですよ。やはりプレー中だけでなく、行き帰りの車でも同じ時間を過ごすので一気に意気投合してカップルになってしまう方も多いのかもしれませんね」

アンケート結果では「余暇の充実」につながった、という声が多かった 【写真提供:CURUCURU】

女性ゴルファー増加の鍵は男性ゴルファーにあり?

 このようにゴルフを楽しむ女性ゴルファーは増えている一方で、ゴルフを始めたけどやめてしまう女性、ゴルフを始めたくても始められない女性も結構多いという。

「大きな原因は『ゴルフはこうでなくてはいけない』という、特に男性の既存ゴルファーの方の思い込みや既成概念が原因だと思っています。

 例えば『これからゴルフを始める方でも、クラブを買うなら値段が高いものの方が良い』とおっしゃる方がいらっしゃいますが、そのような発言がゴルフを始めるに当たってのハードルを上げてしまっているのではないかと考えています。

 また、ぜひ男性ゴルファーの方にはもっと積極的に女性をゴルフに誘ってほしいですね。女性がゴルフに行くきっかけは8割が男性(友達、彼、父、会社の上司)からの誘いです。また、あるアンケートによると東京の女性ゴルファーの43%が車を所有していないと回答しており、車を持っている男性には特に頑張って女性をゴルフに誘ってほしいですね」

【写真提供:CURUCURU】

 昔は「おやじのスポーツ」と言われたゴルフだが、今や多くの女性の余暇の充実に欠かせないアクティビティになっている。そして、そんな幸せな女性を増やすのも減らすのも、既存の男性ゴルファーの手腕?にかかっているようだ。

■取材協力/株式会社CURUCURU(キュルキュル)
利用女性ゴルファー4万人以上。ゴルフを女性にとってもっと身近なスポーツになることを目指す女性ゴルファーのためのコミュニティサイト。 
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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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