ジーンズでゴルフ、移動はセグウエイ!? ゴルフなう 第7回

北村収

【写真提供:真庭カントリークラブ、アジア下館カントリー倶楽部】

 ゴルフをプレーするに当たってはさまざまな制約があるもの。「シャツは襟付きでジーンズはNG」「コース内を移動する時に乗るカートは決められた道を走る」、そして「前の組みとは離れないようにする」……などなど。

 ところが最近、日本のゴルフ場で今までは非常識と考えられていたプレースタイルがOKのゴルフ場が増えてきています。そこで今回は、多種多様になってきている最近のゴルフの楽しみ方を特集します。

ジーンズでのプレーはマナー違反?

 初めてゴルフ場に行く際に注意事項として言われていることの筆頭が、「ゴルフ場はジーンズで来ちゃダメ」ということではないだろうか? ほとんどのゴルファーが認識している服装マナーを破ってもいいというゴルフ場がある。

 その1つが、岡山県の真庭カントリークラブ。ここではジーンズでのラウンドが可能だ。
「基本的にドレスコードというのは、各ゴルフ場やイベントなどを行う主催者が定めるものだと考えています。当コースではジーンズでのプレーはマナー違反だとは考えていません。当コースでのマナー違反は、プレーが遅いとか、ボールマークを直さないなどですね。ほかのプレーヤーに迷惑かけないプレーを心掛けるように、お客様にはお願いをしております」

 支配人の伏見亮太さんはジーンズOKの理由を明快に答えてくれた。さらに驚きなのはゴルフ用のジーンズも売られているとのこと。

「ドレスコードでジーンズを認めていますが、通常のジーンズではゴルフのプレーには適していません。岡山県はジーンズの生産量が多い県ということもあり、岡山県産のゴルフ用ジーンズを作ってみようと、スタッフ・真庭CCのメンバー達と協議して機能性ジーンズを開発しました。ゴルフなのでスイングがしやすいようにストレッチを利かせたり、ティーを刺すところをつけてみたりとか、快適にラウンドができますよ。もちろん、普段着としても履くことは可能です」と、伏見さんは楽しそうに語ってくれた。

【写真提供:真庭カントリークラブ】

プレーよりもセグウエイが目的

 皆さんはセグウエイをご存知だろうか? 立ち乗り式電動二輪車で、以前日米首脳会談でブッシュ大統領からプレゼントされたセグウエイを小泉首相が官邸で乗り回していて話題になった。このセグウエイに乗りながらラウンドできるゴルフ場がある。

 茨城県のアジア下館カントリー倶楽部では約100台を所有。特に土日はセグウエイでのラウンド予約があっという間に埋まってしまうそうだ。

「ゴルフよりもむしろセグウエイを目的でいらっしゃるお客様も多いんです。ラウンド終了後ももっと乗っていたいとか、セグウエイでの移動自体が本当に楽しいようですね」と、支配人の中澤真喜子さんは語る。

 ゴルフ場を移動する際に使用する乗用ゴルフカートでは、指定されたカート道路でしか走行ができない場合が多い。その点、セグウエイはフェアウェイへの乗り入れもできて、1人1台なので寄り道をせず自分の打ったところだけに移動できる。カートよりも便利でラウンドにも好影響を与えてくれるとの声も多いそうだ。

【写真提供:アジア下館カントリー倶楽部】

初心者ものびのびプレーが可能な貸切ホール

「周りの方に迷惑をかけてしまうのでラウンドはまだ無理」――こんな初心者特有の心配事を気にせずに、思う存分ゴルフ場でのプレーが楽しめるメニューもある。それが、数ホールを貸切で利用できる「貸切ホール」だ。

 栃木県のケントスゴルフクラブは、貸切ホールを行っているゴルフ場の一つ。
「本当にビギナーの方、初めてゴルフをやる方、コースに出るにはまだちょっと早いという方が来て練習していただくという、ミドルホール2ホールだけなのですが、2時間単位でお貸ししております」と、プロゴルファーで支配人の中村敬一さんは狙いを語ってくれた。

 ほかのプレーヤーを気にせずに、フルショットだけでなく、ラフや傾斜からのショット、バンカー、アプローチそしてグリーンの練習など、自分たちが好きな練習を好きなだけできる貸切ホール。初心者だけでなく、ベテランゴルファーのウイークポイント改善のための利用価値もありそうだ。

【写真提供:ケントスゴルフクラブ】

(写真提供:真庭カントリークラブ、アジア下館カントリー倶楽部、ケントスゴルフクラブ)
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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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