錦織、2回戦で見せた完璧な試合展開 ビッグサーバーを攻略、4強へ弾み
錦織圭がベスト8進出! サーブを軸に力の差を見せつけた 【末永裕樹】
冷静さが生きたタイブレーク
錦織のサーブでスタートした第1セットは、いきなりラブゲームでサービスキープして好発進。しかし、クエリーの時速200キロを超える強烈なサーブがリターンからの展開を阻み、互いに1度もブレークポイントを与えない拮抗(きっこう)した展開でタイブレークにもつれ込んだ。
「最近では一番良いサーブができたと思います。何度も対戦している相手で、リターンがそこまで良い選手ではないのは分かっていたので、楽にサービスゲームをプレーできたこともあると思います。ただ、相手のサーブもスライスを混ぜていて、予想できなかった。それでもしっかり自分のサーブに集中できたのが良かったです」
なかなかチャンスが訪れない中、攻め急がずサービスゲームに集中できた冷静さがタイブレークで生きた。過去3勝3敗の相手とブレークポイントなしのタイブレーク。わずかな精神の乱れが均衡を崩してしまう。こういうポイントに経験値の差が出るのだろう。錦織はいきなりミニブレークを許したが、そこからクエリーのファーストサーブが決まらず、連続ブレークバックで流れを取り戻し、2−1からの2度のサーブを維持したのが大きい。タイブレークを7−3で制し、第1セットを奪った。
この緊張した展開を抜ければ、勢いは錦織のもの。第2セットは、確率82%のファーストサーブからのポイント獲得率93%、4度のサービスゲームで相手に1ポイントしか与えないという完璧な試合展開で力の差を見せつけた。
準々決勝もビッグサーバーとの対戦に
ビッグサーバーとの対戦を乗り越え、「とても良い試合でした」と自画自賛した 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
1日置いた9日の準々決勝で対戦するのは、チリッチとスティーブ・ジョンソン(米国)の勝者。いずれもビッグサーバーということも、頭には浮かんだのだろう。
続いて行われたセンターコートの第4試合では、第1シードのスタン・ワウリンカ(スイス)と伊藤竜馬(北日本物産)が対戦。昨年は同カードで番狂わせを演じた伊藤は、今年も第2セットを奪い返す健闘を見せた。ファイナルセットも0−4から3−4まで追い上げたが、あと一歩届かず2回戦敗退となった。
(文:武田薫)
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