WBA王者・井岡「熱い試合で盛り上げる」=9.27二大世界タイトルマッチ前日会見

松倉雄太

3階級制覇を達成したWBA世界フライ級王者・井岡がソーサを迎えて初防衛戦を行う 【松倉雄太】

 9月27日に大阪・エディオンアリーナ大阪での王者・井岡一翔(井岡)と挑戦者ロベルト・ドミンゴ・ソーサ(アルゼンチン)によるWBA世界フライ級タイトルマッチ、王者・高山勝成と挑戦者・原隆二によるIBF世界ミニマム級タイトルマッチの前日会見が大阪府内のホテルで行われた。

 井岡は18戦17勝(10KO)1敗で、ことし4月にファン・カルロス・レベコを破って3階級制覇を達成し、WBA世界フライ級王座の初防衛戦となる。一方、WBA同級10位のソーサは29戦26勝(14KO)2敗1分の戦績で、世界挑戦は2013年6月のIBF世界スーパーフライ級王座決定戦でホアン・カルロス・サンチェスJr.(判定負け。当初はサンチェスの王座に挑戦するタイトルマッチだったが、サンチェスが計量に失敗し、ソーサが勝てば新王者となる決定戦となった)と戦って以来2度目。

 高山は昨年大晦日に大平剛とのIBF・WBO世界ミニマム級王座決定戦に勝利し、日本人初の主要4団体での世界王者を戴冠。ことし3月にWBO王座を返上し、今回はIBF王座2度目の防衛戦となる。通算戦績は37戦29勝(11KO)7敗1無効試合。一方、IBF同級10位の原は日本ミニマム級、OPBF東洋太平洋ミニマム王者の実績があり、通算20戦19勝(11KO)1敗。日本最速となるプロ5戦目で世界王者となった田中恒成(WBO世界ミニマム級)と昨年10月にOPBF王座2度目の防衛戦で対戦し、10回TKO負けでプロ初黒星を喫した。今回は世界初挑戦となる。

井岡「タイトルを手放すつもりはない」

会見後に行われた計量では、井岡が50.8キロ、ソーサは50.3キロとともに一発でクリアした 【松倉雄太】

以下は会見の様子。

――明日に迫った初防衛戦ですが今の心境は?

井岡 この初防衛戦に向けていい準備が整ったので、明日は必ず初防衛したいと思います。

――久しぶりにチャンピオンとして、そして3階級チャンピオンとして迎えるリングですが、今までと違うものはありますか?

井岡 今までも防衛戦やタイトルマッチは経験しているので特に変わりはないですが、この3階級制覇のタイトルは何が何でも手放すつもりはないので、必ず初防衛をクリアして、この階級での真のチャンピオンになりたいと思います。

――対戦相手、アルゼンチンからやってきたソーサ選手の印象は?

井岡 今は特別な印象はないが、リングに上がると本当のボクサーとしての姿がわかると思う。甘くない試合と思って覚悟して準備してきたので、明日はいい試合になると思います。

――KO宣言も飛び出してますが?

井岡 明日、チャンピオンとしてKOできるように頑張ります。熱い試合をして盛り上げますので、応援お願いします。

――勝つためのポイント、これをやりきれば勝利に近づけると思うところは?

井岡 今までやってきたことを全て出せば問題ないと思っています。それにつきると思いますので、明日は1ラウンドから自分のペースを奪えるように動いていきたい。

ソーサ「明日はチャンピオンになる」

初防衛戦の井岡は「タイトルを手放すつもりはない。KOを狙う」ときっぱり 【松倉雄太】

――今の心境は?

ソーサ 今、特別なことは何もないし、体重もクリアできている。

――慣れない日本での調整だったと思いますがコンディションはいかかでしょう?

ソーサ 減量はまったく問題ない。3日前から体重は落ちている。皆さんご覧の通り、(目の前で)水も飲んでいるし、まったく心配はない。

――アルゼンチンのファン・カルロス・レベコ選手が奪われたベルト。取り戻す自信はありますか?

ソーサ 自信がなければここに来ていない。アルゼンチン人としてレベコのためにもやるだけです。

――勝つためのポイント、これをやりきれば勝利に近づけると思うところは?

ソーサ 十分トレーニングを積んで、ジムでもやっているので、明日はチャンピオンになります。

高山「自分の新たな未来を切り開く」

会見後の前日計量では高山が47.4キロ、原は47.6キロでクリアした 【松倉雄太】

――防衛戦が明日に迫りました。今の心境は?

高山 明日戦うことができるのでとても興奮しています。

――今回も日本人対決です。モチベーションは?

高山 日本の選手は最後まであきらめないし、自分の限界を超えてでも向かってくるというのを過去の対戦相手から承知している。気を引き締めて戦いたい。

――相手の原選手は世界初挑戦になります。警戒するポイントはどこでしょうか?

高山 初挑戦なので、前半は大事にいきたいと思います。しっかりポイントゲームで上回れるように戦いたい。

――4団体を制覇して迎える防衛戦。この先どんなボクシングロードを描いていますか?

高山 明日の戦いに勝たないと自分の新しい道は開けない。明日の戦いを必ず勝利して自分の新たな未来の道を切り開いて行きたい。

――最後のメッセージをお願いします。

高山 明日はIBFミニマム級、WBAフライ級のタイトルマッチはすごく白熱したエキサイトな試合になります。なのでテレビ、もしくは会場でご覧いただける方はすごく楽しみにしてください。

――勝つためのポイント、これをやりきれば勝利に近づけると思うところは?

高山 経験とキャリアと最後は気持ちです。昨日たまたまなんですが、10年前にタイトルを争ったイーグル選手とジムで会いまして、一緒にトレーニングにしました。あらためて思い返して、10年前のWBCのチャンピオン、10年後の今もチャンピンとしての経験とキャリア、10年間培ってきた気持ちを明日のリングの上でぶつけていきます。

原「最後まで諦めない気持ちで戦う」

日本人初の主要4団体での世界王者となったIBF世界王者・高山(左)が世界初挑戦の原と2度目の防衛戦 【松倉雄太】

――初めての世界戦が迫りました。まずは今の心境を聞かせてください。

 本当にうれしく思います。

――モチベーション高く調整してきたと思いますが体の方はどうでしょうか?

 体調も体重も万全で、今までで一番いい練習ができました。

――高山選手は4団体制覇のチャンピオンです。どんな試合になりそうですか?

 厳しい試合になると思いますが、自分のやってきた練習が正しいと思っているので、それを見せたいです。

――勝つために必要になることは?

 最後は気持ちだと思う。そのための練習をしてきたので、それを出すだけです。
――チャンピオン高山選手にメッセージはあるでしょうか?

 明日はいい試合をしましょう。

――勝つためのポイント、これをやりきれば勝利に近づけると思うところは?

 最後まであきらめない気持ちでやるだけです。
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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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