バスケ新リーグ名称が「Bリーグ」に決定 JBAの大河事務総長が新チェアマンに

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2016年秋に開幕する新リーグの名称「Bリーグ」とリーグロゴの発表会見に臨んだ大河新チェアマン(左)と川淵会長 【スポーツナビ】

 2016年秋に開幕するバスケットボールの新リーグを運営する「一般社団法人ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグ(JPBL)」は15日、都内で会見を開き、新リーグのリーグ名称とリーグロゴデザインを発表した。

 発表された新リーグの名称は「B.LEAGUE」。「B」にはバスケットボールのBのみならず、Be動詞「Boys,be ambitious」のように無限の可能性を秘めた世界が広がっている、という意味も込められており、バスケットボールの未来と可能性が表されている。黒と白の2色でデザインされたロゴデザインは、シンプルながらも勇気や自信、日本の男子トップリーグとしての力強さが表現されたデザインとなっており、会見に出席した田臥勇太(リンク栃木ブレックス)も「非常にかっこいいロゴデザイン」と舌を巻いた。

 またJPBLの新体制も併せて発表され、新チェアマンには、日本バスケットボール協会(JBA)専務理事兼理事総長である大河正明が就任した。本日発表されたJPBLの新体制は以下の通り。

■チェアマン 
大河正明(公益財団法人日本バスケットボール協会 専務理事 事務総長/公益財団法人日本サッカー協会 理事/公益財団法人日本プロサッカーリーグ 理事)

■理事
葦原一正(一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事務局長 兼 事業運営本部長)
岡本依子(全日本テコンドー協会 理事)
片貝雅彦(信州ブレイブウォリアーズ 経営統括責任者)
木村達郎(琉球ゴールデンキングス 代表取締役社長)
境田正樹(公益財団法人日本バスケットボール協会 幹事/東京大学 理事、内閣官房東京オリンピック競技大会・パラリンピック競技大会推進本部 政策参与)
島田慎二(千葉ジェッツ 代表取締役社長)
竹内美奈子(株式会社TM Future 代表取締役社長)
鶴宏明(公益財団法人江副記念財団 代表理事)
中西大介(公益社団法人日本プロサッカーリーグ 常務理事)
中村彰久(仙台 89ERS 代表取締役)
弘田充宏(公益財団法人日本バスケットボール協会 事務次長)

■監事
阿部謙一郎(株式会社フジクラ 社外取締役、公認会計士)
岸郁子(四谷番町法律事務所 弁護士)

 会見に出席したJBAの川淵三郎会長は、「プロ野球があって、Jリーグがある。そして3つめのプロリーグとして、日本の中で皆さんの興味と関心を得て、発展していきたい」と冒頭で宣言。川淵会長の後を継ぐ形となった大河チェアマンは「大変大きな役割を引き受けたなと思っている。バスケットボールを魅力あるスポーツとして皆さんに見ていただきたい」と意気込みを語った。

 以下は、JPBLによる会見の要旨。

川淵会長「このリーグには院政を張っていく」

「3つめのプロリーグとして、日本の中で皆さんの興味と関心を得て、発展していきたい」と新リーグの抱負を語った川淵会長 【スポーツナビ】

川淵 私は「奇跡を起こそう」と言いました。プロ野球があって、Jリーグがある。そして3つめのプロリーグとして、日本の中で皆さんの興味と関心を得て、発展していきたいと思います。さらに日本代表チームが五輪で優勝できるように頑張ってほしいと思います。僕はこれまでバスケットボールを10数試合見ましたけれど、つまらないから途中で帰ろうと思ったことは一度もありません。ダブルスコアになってもです。というのも弱いチームでも攻撃する機会が与えられていることがこのスポーツの特徴だと思いますし、ダブルスコアかどうかは得点表を見てみないと分かりません。そういったバスケットボールを今までほとんどマスメディアには扱ってもらえませんでした。今年の1月の終わりくらいから、私がタスクフォースのチェアマンとしてバスケットボールの改革に取り組んできましたけれど、それから徐々に字や映像で扱っていただき、本当にありがとうございます。

 正直言って私はそんなに目立ちたくはありませんでした。「何も知らないくせに、Jリーグを成功させたからといっていい気になりやがって」と言われるに決まっているからです。しかし、そういうことは今回あんまりマスコミの方に言われませんでしたね。僕も意気に感じて一生懸命やってきましたけれど、今日からサッカー界からバスケットボール界に足を踏み入れてくれた方々、大河チェアマンが僕の後を引き継いでくれます。彼がいなかったら、どうなっていたか。僕自身、本当に不思議な気がします。それだけサッカー協会のバックアップが、本当に大きかったからです。彼のこれからの活躍を期待したいと思いますし、皆さんのご支援を賜りたいと思います。それではロゴマークに関して、大河チェアマンにご説明させていただきます。

 僕はバスケットボール協会の会長としてまだ残りますけれど、このリーグには院政を張っていきます(笑)。サッカー協会を去るときにも、「川淵は院政を張っている」と言われた方が多いですけれど、僕はいっさい院政なんか張っていません。しかしバスケットボールに関しては、院政を張ります。ということを宣言して、大河新チェアマン、どうぞ。

大河チェアマン「可能性に満ちたスポーツ」

新チェアマンに就任した大河氏は「バスケットボールを魅力あるスポーツとして皆さんに見ていただきたい」とコメント 【スポーツナビ】

大河 新しいプロバスケットボールリーグのチェアマンに本日付で就任しました。院政がありますので、安心して新しいチェアマンをやることができます(笑)。とはいえ、2つのリーグを統合した新しいリーグが始まりますので、大変大きな役割を引き受けたなと思っています。微力ながら精いっぱい頑張りますので、今後ともご支援よろしくお願いいたします。今日は新しいリーグのロゴマークであるとか、リーグの名称を発表させていただくのですが、まずその前にバスケットボールとはどのような世界観なのかを私なりに説明いたします。

 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、バスケットボールは全世界の競技人口が男女合わせて約4億5000万人と言われています。これはサッカーの2億6000万人、テニスの1億人と比べても大変大きな数です。特に女性の数が多いのが特徴です。さらに、国内での競技者登録人口が、野球はちょっと分からないのですが、日本ではサッカーに次ぐ62万人にものぼります。これがバスケットボールの裾野です。そして観戦意向を調べると、男性が観戦したいスポーツ、女性が観戦したいスポーツ共にそれぞれ4位に入っています。特に男性の20代、女性の10代を見てみると、野球、サッカーに次ぐ、ないしはサッカーを上回る人気が若い女性にあります。この女性陣がバスケットボールを見に行く環境、それが来年から始まる新しいプロリーグです。このようにバスケットボールは可能性に満ちたスポーツです。

 先般、女子の日本代表がリオデジャネイロ五輪出場を決めてくれました。男子も続かなければいけません。そういうことを含めて、バスケットボールを魅力あるスポーツとして皆さんに見ていただきたいと思います。

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