高校野球の意外な!?都道府県別データ ベースボールグラフィックレポート

四国のあの県は「公立王国」

 続いては少し趣向を変えて、都道府県別の「公立校が甲子園に出場する割合」を見てみよう。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 過去10年間で唯一、公立校しか甲子園に出場していないのが徳島。もっとも徳島は、全都道府県で唯一、私立校の出場が一度もない県である。過去10年では、今年も出場する鳴門高が4度、徳島商高が3度、鳴門工高(現・鳴門渦潮)が2度、そして徳島北高が1度出場している。過去10年間の戦績は8勝10敗だ。

 勝率トップ5に名を連ねる大阪、青森、神奈川、東京は、公立校の出場はゼロだった。私立の強豪校がしのぎを削る中で、公立校が甲子園に出場するのは至難の業と言えそうだが、今年は青森から19年ぶりの公立校となる三沢商高が出場する。ちなみに、勝率で大阪に次いで2位の沖縄は、公立校が4度出場。沖縄尚学高、興南高という私立の強豪2校に負けじと、浦添商高が2度の出場で6勝を挙げている。

「公立王国」はプロ輩出率もトップ

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 最後に、都道府県別の「プロ選手の輩出率」を見てみよう。
 上記のデータは、2015年における各都道府県の高校部員数、そして各都道府県の高校を出た現役プロ野球選手を対象として、プロ輩出率を計算したもの。「公立王国」徳島が、ここでもトップに立っている。高校部員数1038人は鳥取に次いで2番目に少ないが、徳島の高校を出た現役プロ選手は12人と、輩出率が全国で唯一1%を超えている。主な選手に中日・川上憲伸(徳島商高)、日本ハム・武田久(生光学園高)、楽天・藤田一也(鳴門第一高、現・鳴門渦潮高)らがいる。

 部員数が少なければ少ないほど輩出率が高いのかと思いきや、そうとも言えない。部員数982人と全国で唯一1000人を切っている鳥取の高校出身のプロ選手は、わずか2人。部員数1万1154人で全国トップの東京は41人のプロ選手を輩出しているが、輩出率で言うと0.37%で全国35位。大阪や広島、神奈川は、比較的高い輩出率となっている。
 
 冒頭でも述べた通り、各校が都道府県の代表として優勝を争うのが、夏の甲子園のひとつの醍醐味(だいごみ)。都道府県別のさまざまなデータを見てみることで、新たな高校野球の楽しみ方も生まれるのではないだろうか。

(文:内野ムネハル、グラフィックデザイン:澤田洋佑)

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