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新リーグの階層分けをJPBLが発表
1部にトヨタ、秋田ら12クラブが決定

1部入り決定チームへの期待

決定チームと未確定チームの違いを明確に示しながら、記者の質問にていねいに答えていた川淵理事長
決定チームと未確定チームの違いを明確に示しながら、記者の質問にていねいに答えていた川淵理事長【スポーツナビ】

――秋田では現状5000人のホームアリーナがないが、仮設席などを含めて5000人を満たしていると判断したということか?


大河 はい、その通りです。


川淵 やっぱり秋田で一番人気のある強いバスケットを売らないでどうする、というのが(行政に)分かっていただいたのではないでしょうか。もっと盛り上げていけばいいのであって、5000人なんてケチなことは言わないで、「いずれ1万人のアリーナを秋田は作るぞ」ぐらいの覚悟がおありだと思いますけれど。


――新リーグで秋田に期待することは?


川淵 今はそんなに強くないけれど能代工業高校、秋田いすゞ(自動車バスケットボール部)、そういった伝統ある(チームがある)地域のスポーツを冬場でも多くの人が見られるという特徴も生かして、「日本で一番強いのは秋田県だぞ」という発信をずっと続けていってほしい。現状プレーオフで2回負けていますけれど、プレーオフに出ているというのはそれだけの実力があるわけで、そういうことに自信と誇りを持って、秋田の代表的なスポーツとして育てていってほしいと思います。


――チェアマンはbjリーグのファイナルを見ているが、秋田のブースターたちの特別な盛り上がりも階層分けにおいてプラスアルファになったことがあるのか?


大河 定量的な基準以外にもブースターの盛り上がりが今回の判断基準になったのかということですね?


川淵 今のところはないけれど、これからあるかもしれないですね。極端な話ですが、例えば10万人の署名が集まったらどうするか。それは10万人が応援してくれるクラブがあったらそっちを選ぶ可能性はありますよね。一つの例ですよ。だから選ぶかどうかは別として、それはそうですよ。


――仙台89ERSが1部に入った理由を教えていただきたい。仙台はプロ野球(東北楽天ゴールデンイーグルス)、Jリーグ(ベガルタ仙台)に次ぐプロチームの誕生だが、期待することは?


大河 仙台が1部になったのはすべての要件を満たしていたからです。期待することは川淵さんから。


川淵 例えば、日立が柏の(秋山浩保)市長になんとかアリーナを作ってほしいと言っています。あそこで練習はしているけれども、観客を入れて試合をする施設にはなっていない。柏ということでサッカー(柏レイソル)とバスケットボールが一緒にできればという思いを持っていました。Jリーグが目指すところは、例えばFC東京はバレーボールのチームを持っていますし、東京ヴェルディも持っている。Jリーグがトップのプロクラブを持って、仮に欧州であるような、クラブが赤字であってもサッカーの収入で他のスポーツの面倒も見ていくというような姿になっていってほしいと思います。


 今回もそういったことを強く思っていたのですが、例えば川崎でもフロンターレのスタジアムと、東芝のアリーナはすぐそばで歩いて行ける距離です。こういったところが一緒になってお互いのファンが応援し合うということになれば全体の発展につながるし、市民が年間を通じてスポーツを楽しめる可能性が出てきます。そういうことが今回なかったのはすごく残念で、これからは積極的に進めていければと思います。

未確定チームの課題と現在地

――日立サンロッカーズはどのような状況か? また、現時点で入れ替え戦だとか東西のカンファレンス制のイメージがあったら教えてほしい。


川淵 日立はアリーナの問題です。アリーナの問題が解決されれば一歩前進というところです。カンファレンスについては地域的に偏っている部分もあるので、言ってみればあとプラスになる4つや3つのクラブが日本全体をカバーすることでバランスが取れればいいなと思いますし、カンファレンスができるなら2つに分けてやれればいいなと思っています。入れ替え戦に関しては、初めに決まったチーム数によって考えていかなければいけない。例えば14チームあるいは16チームでスタートしたとき、入れ替え戦を少なくして下のチームを上げていくという配慮も大事ですし、18からスタートしたときは自動入れ替えをするのか、1つは入れ替え戦をやるのかは決まっていません。新しく組織ができるわけですから、クラブ関係者も含めて自分たちの意向をこの中に入れていきたいと思っています。


――大分・愛媛ヒートデビルズの参加階層が決まっていない理由は? また、1部or2部と2部or3部のどちらに入っているのか?


川淵 正直言って2部or3部です。申し訳ないんだけれど。歴史も浅いし。ただ、すごく熱心にバスケットを愛している人がこのクラブに関わっているというのは私自身よく存じ上げていますので、仮に2部からのスタートだとしても1部を目指して頑張ってほしい。今は四国に2クラブあるが、Jリーグも初め四国には(クラブが)なかなかできなかった。バスケットは四国でもぜひ活躍してほしいなと期待しています。


――レバンガ北海道は1部or2部と2部or3部のどちらに入っているのか? また、引っかかっている部分はどのあたりなのか教えてほしい。


川淵 インゴ・バイスさんからも言われているんですけれども、僕らもJリーグを初めに作るときに、全国的な広がりを持ったリーグでありたいと考えたわけです。そういう意味で言うと、北海道から沖縄までで言うと、北海道はすごく有利な立場にあるわけです。しかしそれでも入らなかったのは、債務超過だとか財政面で問題があるから。財政上の強化さえしっかりできれば可能性はある。ということは1部と2部の間にいる。1.5部というところです。


――北陸の2チーム、富山と金沢はそれぞれ1部or2部と2部or3部のどちらに入っているのか? また何が足りなくて今回は発表にならなかったのか?


大河 まず富山さんはbjリーグで非常に長い期間が経っており、それなりに地域にも根ざしつつあります。それからアリーナも5000人以上のしっかりしたものを持っている。そういうことを考え、あともうひと伸び、どうやって増やしていくのか、そして収入規模を上げていくのかが課題です。5000人規模のアリーナを持っていることでお分かりのように、1〜2部で考えています。


 一方で金沢に関して言いますと、先ほどの愛媛や八王子(東京八王子トレインズ)もそうですが、まだ1シーズンも戦っていない中で判断をすることになります。当然見方としては非常にきっちりと向き合っていかなければいけないが、厳しい言葉で言えば、まだ何が課題か把握できない状況なのかなということで、まだ2部と3部の間だと考えています。


――岩手ビッグブルズは行政支援をかなり早い段階から得ていたが、現時点で発表がないということは何が足りなかったのか?


大河 岩手さんは収入自体がまだ届いていません。あと、債務超過の解消策が相対的に他のクラブと比べるとパンチ力が今のところないのかなと思っています。実は昨日の遅くにたくさんの資料をいただいており、まだ読み込めておりませんので、これから楽しみに読みたいと思っています。市長からの支援のお言葉もいただいておりますので、1部、2部の間で考えております。


――つくばロボッツについてはどのように見ているのか?


大河 つくばロボッツさんに関して言いますと、アリーナが住民運動と言いますか、住民の中でどのように受け入れられて、行政の中でどのように解決していかれるのかなというのが最大の課題だと思っています。


――新潟アルビレックスBBについても、現在どの位置にいるのかと、満たされていない条件を教えてほしい。


大河 新潟さんはbjリーグ創設以来のクラブでありまして1部と2部の間です。もう一息、収入規模が足りないということと、前年、前々年と売り上げが横ばいです。本当にあと一息というところかなと見ています。あと、アリーナはキャパシティーのところで若干立見席などの問題があるが、アリーナそのものは非常に素晴らしいアリーナであるとわれわれは認識しております。


――パスラボ山形ワイヴァンズの現在の立ち位置も教えてほしい。


大河 山形は山形市のアリーナが素晴らしいものがあります。一方でまだシーズンを1、2年しか経験しておらず、非常に浅いということがポイントになっています。立ち位置としては5000人を収容できるアリーナが使用できるということから、1部と2部の間にいるとお考えいただければと思います。


川淵 僕からも少し発言します。一番望むのは5000人収容のアリーナを作ったからいいということではなくて、そこをいかに満杯にするかです。条件を満たしたとしても、観客が1500人では何の意味もないわけで、そういうことに対して、例えば5000万円の投資をして、1億円の売り上げを伸ばせば差し引き5000万円のプラスになる。そのぐらいの発想の転換が要るわけです。だから営業のチケットを売る職員が今までと同じ人数で、販売数を伸ばしていこうとしても無理な話です。そこで経営の視点が必要になる。


 こういったところはJリーグ2部のチームなどで、かなりの努力をして売り上げを画期的に伸ばしたチームがある。それは1年や2年の努力ではなくて、ある程度の年月をかけて努力をした結果、今では相当な収入を確保しているクラブもあるわけです。そういった事例を参考にしながら、お客さんをいっぱいにする。いっぱいにすることで、スポンサーが付いてくれる、メディアも報道してくれるという良い方向のシナジー効果が出てきます。一番の根本はいかに多くのお客さんを集めるかです。そういう意味で5000人収容のアリーナと言っているので、ちょっと捉え方が甘いところがあると思います。そこはこれからの1年をかけて、開幕のときにはすべてのアリーナが満員になるくらいの覚悟で取り組んでほしい。特に最初に1部に決まったクラブは、覚悟を持って営業の努力、地域に根ざす努力をしてほしいと思います。


――愛媛が2部か3部とのことだが、まだ決まってない理由は何なのか?


大河 決めようかとも思いましたが、必死に立ち上げの努力をされていて、大分からチームが来るという特別な事情もありますので、その辺りの一生懸命さをもう少し見させていただこうと思い、今回は決めませんでした。

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